コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

悠仁さまはどうなる? 昭和天皇から今上天皇まで授けられた「帝王学」と、秋篠宮家の考える教育の現在

2022/05/07 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――正解はないし、間違いもない、ということですね。

堀江 以前、このコラムの連載の中で、典型的な上流階級出身の子どもたちに囲まれて暮らすのではなく、幼稚園から大学までさまざまな家庭出身の子どもたちの中で暮らすことが、悠仁親王への帝王学だと秋篠宮家では考えられているのではないか……ということを私はお話しました。

 ただ、この度、保阪正康さんの記事(「天皇家の教育」全内容、『新潮45』2002年1月号)を読む機会があり、考えが少々、変わってきました。明治以降の歴代の天皇も十代後半の頃……つまり中学・高校時代に帝王学の授業を受けはじめているのですよね。

――なるほど。悠仁親王はこの春から高校生なので、ちょうど今の時期にあたりますが、勉強が忙しくて、帝王学に割く時間はあるのか? と疑問ですが……。うわさによれば、東京大学もしくはそれに類する難関大合格を目指しているそうですから。

堀江 そのとおり。かくいう私も受験戦争経験者で、内部進学ではなく、一般受験で早稲田大学の第一文学部に入りました。20年以上も前の話になりますが、あの当時、模試の合格判定C評価を得るにも偏差値68の学部でしたから、より高い合格確率を得ようとするなら偏差値70以上は必要で、実際の試験も倍率10倍以上でした。

 東大が復活させた推薦入試制度がどんなものかはよくわかりませんが、それを利用するにも偏差値70以上の高校で悠仁親王はトップの成績を維持する必要があると想像されます。また仮に推薦ではなく学力試験を受ける場合、文類では理科や社会はそれぞれ2科目必要とされ(2021年時点)、受験時間は倍増します。

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