園子温、木下ほうか、榊英雄……性加害者への告発が次の告発を呼ぶ“勇気の連鎖”
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
日本映画・ドラマ界の#MeToo運動が続行中だ。榊英雄監督の妻でシンガー・ソングライターの和が公式サイトに離婚向けて協議中との文書を発表したことが話題になっている。「私も被害者」なのだと。そんな中、今週も「週刊女性」が、やってくれた!
第597回(4/7〜4/12発売号より)
1位「木下ほうか “強姦”で刑事告訴されていた!」(「週刊女性」4月26日号)
2位「園子温 覚悟の『性暴力告白』に対して“法的措置”で威嚇 被害者女性が憤怒『また傷つけられた』」(「週刊女性」4月26日号)
3位「性加害監督 榊英雄 うどん片手に涙の謝罪」(「週刊女身」4月26日号)
先週、映画監督・園子温による性暴力をスクープした「週刊女性」だが、今週も性加害、性暴力に関する記事を連発して掲載している。まずは木下ほうかの重大なる“余罪”の告発だ。木下といえば性加害告発の発端となった榊英雄の“朋友”であり、同じく「週刊文春」(文藝春秋)で性強要の“常習”が報じられ、事務所から契約解除、芸能活動の無期限休止となった俳優だ。
そんな木下から“無理やり犯された”女性が「週女」に勇気ある告発をしている。しかも、その女性・Sさんの告発は、性加害やその被害を訴えることがいかに困難かなど、性加害に関してさまざまな問題を提起するものでもあった。
記事によれば7年前、当時芸能活動をしていた20代だったSさんは、木下とある作品で共演。その後、芸能活動についての相談をするため木下と食事をしたが、稽古場と称する古いアパートに連れ込まれてレイプされたという。その証言は詳細なものだが、注目すべきは木下がお酒に“何か“を入れたのではないかとの疑惑が存在することだ。
「木下は購入したお酒を取り出すと、キッチンで私に背を向ける形で見えないようにコップに注いで……。時間がかかっていて不思議に思いました。そもそも私が買ったカクテルはボトルから直接飲めるので……」
Sさんはその直後、体に異変をきたし、泣き叫んで抵抗したが、木下に犯されてしまったという。Sさんの告発は、木下がいかに自分の立場を利用し、女性を陵辱したか、その卑劣ぶりが浮かび上がってくるものだ。
だが、これまでのケースとSさんが違っていたことがあった。それはSさんが木下の謝罪と慰謝料を要求し、そして強姦罪で刑事告訴を行ったことだ。