【薬剤師解説】「むくみ」改善の生活習慣&3つのおすすめ食品! 五苓散(ごれいさん)ほか漢方活用法も
生活習慣などで血行促進の工夫をしてもむくみが解消されない場合は、漢方薬などで東洋医学をとり入れる選択肢もあります。
漢方医学でのむくみは、血液の不足や巡りが悪いことに加えて、水分の代謝が悪くなり、水分や老廃物が体の中に溜まってしまうことが原因と考えられているのです。漢方薬は、自然由来の生薬の力で血液や水の巡りをよくすることで、むくみや冷え、倦怠感などの症状を同時に改善させます。
ここでは、水分の代謝を改善したり、滞った水の流れを整えたりする漢方薬をご紹介します。
<むくみで悩む方におすすめの漢方薬>
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
体に溜まった余分な水分を取り除き、体の水分バランスを整えることで、むくみや水太りなどの症状を緩和。疲れやすく、肥満や汗かきの人に向いています。
・五苓散(ごれいさん)
体内の水の偏りを改善し、水分代謝を整えることで、むくみなどの症状にも効果が期待できます。体力にかかわらず使用できる漢方薬で、体の中に溜まった余分な水分を排出する利水効果があり、特に口が渇く人におすすめです。
漢方薬などの東洋医学では、体の不調を根本から改善してくれます。特に、冷えなどの悩みは、時間はかかっても体質の改善が大切。漢方薬は、自然由来の生薬から構成されているため副作用の心配も少なく、始めやすいといえます。しかし、むくみに効果がある漢方薬でも、体質や状態がそれぞれ異なるため、自分の体調や体質に合ったものを選ぶことが重要。
自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬から、自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。
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5.むくみの悩みを解消するため、生活を見直そう
むくみの原因と予防法をしっかり把握できれば、必要以上に悩まされることは減っていくはず。日頃から、血液やリンパの流れをよくする生活習慣を心がけましょう。また、冷え性がある方は、まず冷え対策を心がけることが大切です。
特に脚は、心臓から離れているためむくみやすい場所。食生活を見直すほか、定期的にストレッチや運動などもとり入れて、むくみの悩みを解消しましょう。
薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。