コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

皇室ブランドの「学習院」、そもそも“獄道者”予備軍の救貧学校だった!? イメージと大違いの史実

2022/04/09 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

堀江 ところが、その息子が就学する年齢になっても北小路家の経済状況がおもわしくないので、それを憂慮した白蓮は息子を京都から東京・目白の自宅に呼び寄せ(彼女はすでに宮崎龍介という男性と再婚していた)、そこから彼を学習院に通わせたという話もあります。公家の中でも相当な格差があったというお話です。

 ほかにも現代の我々が考えるような学校や教育の常識は、戦前・戦後をとわず、天皇家の教育事情に関していくと通用しないことが多いようです。天皇家の教育に(歴史的に継続した)伝統など存在しないと言い切れるほどでした。

 次回から詳しくお話していきます。

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。

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最終更新:2022/04/09 17:00
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