【薬剤師監修】寒い日は「頭痛」になりやすい!? 原因に合わせた“2つの予防法&3つの対処法”を解説
・五苓散(ごれいさん)
乱れた水分のバランスを整える働きがあり、体の中に溜まっている余分な水分を排泄したり、停滞している水分の偏りを改善してくれます。
代謝がうまくいかず、体のあちこちに水分が滞ったり、偏っていたりする状態を取り除くことで、頭の血管のむくみにも働きかけるため、「水(すい)」がうまく体を巡るようになり、症状の緩和が期待できるのです。
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血流の滞りを改善する働きがあり、肩こりや頭痛などの血の滞りで起こる症状を軽減する効果が期待できます。
桂枝茯苓丸に含まれる芍薬には痛みをとる作用、牡丹皮(ぼたんぴ)や桃仁(とうにん)には血液の循環を良くする作用があります。また、茯苓は気分を落ち着ける作用や余分な水分を取り除く働きもあり、これらが一緒に作用することで、血行の障害による痛みなどの症状を和らげるのです。
・呉茱萸湯(ごしゅゆとう)
生姜や人参といった体を温める生薬が含まれています。また、呉茱萸と大棗(たいそう)は鎮痛作用を有し、これらを含む呉茱萸湯には保温・鎮痛作用があるため、片頭痛などの頭痛に働きかけるのです。ただし、呉茱萸には子宮収縮作用があるため、妊娠している方には使用できません。
漢方薬は、いくつもの生薬が組み合わされて作られているため、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては重大な副作用が生じることも。とはいえ、たくさんの漢方薬から、ご自分に合った漢方薬を見つけるのはとても大変ですよね。
そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAIが、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれます。
4.頭痛の原因を知り、快適な日々を送ろう!
寒さによる頭痛には、血流が悪くなり起こる緊張性頭痛や、疲労やストレスによって起こる片頭痛があります。しかし、頭痛の原因はさまざま。いつもと違う頭痛や、激しい痛みやしびれ、嘔吐などの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
冬は、寒さで血管が収縮するなどの身体的な影響だけでなく、寒さや日照時間の少なさなどの要因がストレスになってしまうこともあります。日頃から、十分な睡眠と適度な運動、バランスのとれた食生活などを心がけ、快適な日々を送りましょう。
薬剤師・相田 彩
薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。