サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」“高校受験”子どものプライバシーと大人の責任 コラム 仁科友里の「女のための有名人深読み週報」 ジャガー横田の息子・大維志くんと秋篠宮家・悠仁さまの“高校受験・進学”に思う、子どものプライバシーと大人の責任 2022/03/10 22:00 仁科友里(ライター) 女のための有名人深読み週報 1歳のお誕生日を迎えた悠仁さま(Getty Imagesより) 羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。 <今週の有名人> 「話題作りというのもありますが、一番は自分への“みそぎ”です」木下大維志くん 『バイキングMORE』(3月7日放送、フジテレビ系) 「中学生の作文とはいえ、著作権法違反であることは明らかです」皇室担当記者 「女性自身」2022年3月15日号 (光文社) 今、世間から注目されている15歳の少年が2人いる。 1人目は、プロレスラー・ジャガー横田と医師・木下博勝氏の息子・大維志くんだ。自身のインスタグラムで高校受験の結果を公表し、ネット上で物議を醸した。合格したのであれば「よかったね」と思えるが、大維志くんは、これまで受けた学校は全部落ちており、インスタグラムに不合格通知の画像と、悪態をつくような文章を投稿していた。 そんな中、大維志くんは3月7日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)に出演し、SNSに合否通知を掲載する理由は「話題作りというのもありますが、一番は自分への“みそぎ”です」と答えた。大維志くんは芸能人ではないものの、“ジャガー横田の子ども”ということで、生まれたときからワイドショーに追いかけられていた。生まれたばかりの大維志くんを前に、父である木下氏が「東大法学部に行ってほしい」と話していたのを見たことがあるし、自身もバラエティ番組に出演。中学受験に挑む様子は『スッキリ』(日本テレビ系)に密着されるなど、“半芸能人”といえるだろう。 生育環境から、大維志くんには「目立ってナンボ」という芸能人的な価値観が刷り込まれてしまったのかもしれない。「みそぎ」という言葉を選ぶのも、政治家や芸能人のようだ。しかし、今は「みそぎ」よりもSNSから離れて、試験対策に集中するほうが得策ではないか。 こういうときは、大人にちゃんと諭してほしいものだが、この家族には期待できないかもしれない。YouTubeに「ジャガー横田ファミリーチャンネル」を開設し、大維志くんを含め家族3人で動画に出演している。その中には、受験事情を赤裸々に語る動画も多く、大維志くんの志望校こそ公表しないものの、三者面談での学校側とのやりとりなどを明かしていた。 3月1日配信の「JJ(編注:大維志くん)の高校受験結果と詳細すべてお話しします」との動画で、木下氏は「今の時代は何でも表に出す時代ですよ」「(大維志くんが受験結果をSNSに投稿することは)誰かに迷惑かけてますか?」「親は応援する立場を貫く」と述べている。続けて「ヤフーニュースもすごいですよね。連日(記事が)出ていますから」と笑顔を見せていたことを考えると、このように注目される状況は木下氏にとって、まんざらでもないのだろう。 確かに、今やSNSで自分のプライバシーを公開することは“当たり前”となりつつある。それでは、プライバシーという概念がなくなったかというと、もちろんそんなことはない。特に未成年のプライバシーは、今も昔も取り扱いには気を配るべきではないか。そして受験の合否というのは、未成年のプライバシーの中でも、特に守るべき繊細な情報だと思うのだ。 次のページ 大維志くんのメンタルは「強い」? SNS投稿から感じる寂しさ 12345次のページ 楽天 セブンネット 父と息子VS.母のお受験バトル 偏差値40台からの超難関中学への大挑戦 関連記事 カズレーザー、最大の魅力は「自意識に振り回されないこと」? オープンカーを“笑う”芸人との違い千原ジュニア、渡部建に「土下座させる」発言は時代にマッチしていない? 芸人としての「覚悟」に思うこと有働由美子アナ、平野歩夢選手へのセクハラ発言に思う「自虐キャラ」から「老害キャラ」にならないための方法アンジャッシュ・渡部建、復帰前の今必要なことは何か? 「ゼロから頑張る」宣言の前に必要なもの桝太一アナウンサー、日テレ退社で「一人勝ち」か? 「的確に科学を伝える」転身が受け入れられるワケ