ママ友グループLINEから

試しに受けた塾のテストで「50点」! クラスの半数が中学受験で“学力差”に焦るママの嘆き

2022/02/27 18:30
池守りぜね(ライター)

「どんどん周りにおいていかれる……」子どもの塾通いのため、転職を検討

 中学受験というと、男子は開成や麻布、武蔵、女子では桜陰、女子学院、雙葉という“御三家”の名前が挙がりがちだが、当然、それ以外の中堅校を受験させるケースも多いだろう。

「ママ友にLINEで中学受験のことを話したら、私が知らないような私立校や都立の中高一貫校の名前を挙げていました。そのママ友の子どもは塾にも通っているので、どこで情報を手に入れたのか聞いてみたら、『電車の広告で日能研を知った』『四谷大塚からダイレクトメールが届いた』と返事がきて焦りましたね。塾の情報も自分から集めにいかなきゃならないと思うと、どんどん周りにおいていかれているような気分になって……」

 もともとは、子どもを塾通いさせるつもりはなかったというあかねさんだが、周りのママ友と情報交換をし、学校以外の勉強の必然性を感じるように。しかし、「金銭的に余裕がないためためらっている」という。

「私は週に4回ほど梱包のパートをしているのですが、思い切って転職して収入を増やすか検討しています。ただ、下の子はまだ年長でこれから小学校に入学するし、学童に入れないと働きづらくなるので悩みますね」

 家庭ごとにさまざまな事情や価値観があるため、周りを見ると、余計に頭を悩ませてしまうのかもしれない。

「私立受験を考えているママ友とLINEをしたら、東京の中高一貫の女子校出身だということがわかりました。自分が中学受験を経験している人にとっては、子どもの受験は普通の感覚なんですよね。『SAPIX』のような難関中学を目指す塾に通わせるために今から準備しているママさんもいるので、そのうち学校の成績にも大きな差が出てしまうのではないかと不安になっています」

 コロナ禍により、「子どもの教育だけはきちんとしたい」という親の思いからか、熾烈化している様子の中学受験。多くの選択肢があり、それぞれのゴールも違うが、少なくとも小学校での学習に不安が出ないよう、教師と保護者間でコミュニケーションを取る機会が増えることを願うばかりだ。

池守りぜね(ライター)

池守りぜね(ライター)

出版社やweb媒体の編集を経て、フリーライターに。趣味は家族とのプロレス観戦、音楽フェス参戦。プライベートでは女児の母。

記事一覧

最終更新:2022/02/27 18:30
中学受験を考えたらまず読む本 2022年版