コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

有働由美子アナ、平野歩夢選手へのセクハラ発言に思う「自虐キャラ」から「老害キャラ」にならないための方法

2022/02/17 21:00
仁科友里(ライター)

 有働アナは「ホルモン」としか言っておらず、どのホルモンについて言及しているかは不明だが、「残り少ない」「オバチャン」などの表現から考えると、加齢と共に減っていく「女性ホルモン」と考えるのが妥当だろう。

 その前提で話を進める前に、女性ホルモンに関するウソについてツッコミを入れたい。有働アナの言う「キュンキュンすると、女性ホルモンが出る」という話に、医学的根拠はないそうだ。ウェブサイト「ダイヤモンドオンライン」で2020年8月30日に配信された「『恋愛やセックスで女性ホルモンが活性化する』という、大ウソ」との記事にて、産婦人科医で医学博士の宋美玄氏は、恋愛やセックスで感じる多幸感と「女性ホルモンはまったくの無関係」と断言。「女性ホルモンはその人の意志で増減できません」とも説明している。

 そもそも、メダリストのファンになった話に女性ホルモンを持ち込む必要はないと思う。「女心がキュンキュンした」まではアリだと思うが、女性ホルモンについて触れると、有働アナが平野選手にセクハラしているような印象になることを、ご本人は自覚しているのだろうか?

 もし有働アナと同じ52歳の男性アナウンサーが、金メダルを取った女性選手について「彼女の活躍を見ていたら、残り少なくなったオジサンのホルモンがよみがえって、気持ちまで若返りました」などと言ったら、世間から完全にセクハラだと認定されて炎上するだろう。

 セクハラは「男性が女性にしてはいけないこと」ではなく、男女問わず、誰に対してもやってはいけないことである。平野選手を見て、どんな気持ちを抱こうとそれは個人の自由だが、ラジオで発言するべきことではなかったように思う。

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