千葉真一氏の死をめぐる「週刊女性」と「フライデー」、“矛盾がいっぱい”の代理戦争
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
衝撃だった。2月5日、芥川賞作家の西村賢太さんが急逝した。前夜、乗車中のタクシー内で体調を崩して病院に搬送され、しかしすでに心肺停止だったという。54歳。若すぎる。昭和の無頼の匂いのする作家だった。存在感のある作家だった。そして故ナンシー関さんを思い出した。やはりタクシーの中で体調を崩して亡くなったという共通点が頭をよぎったから。西村さんの若すぎる死、そして若すぎたナンシーさんを改めて偲びたい。
第589回(2/10〜2/15発売号より)
1位「千葉真一さん 存在しない『通夜』と疑惑の真相」(「週刊女性」3月1日号)
2位「東出昌大“通勤”はボコボコ事故車 流転の居候」(「女性自身」3月1・8日合併号)
同「東出昌大 詐欺師の次は妻をボコる“DV詩人”」(「週刊女性」3月1日号)
3位「小栗旬 『演技が乱される!』西村まさ彦は共演NG」(「女性自身」3月1・8日合併号)
※女性セブンは合併号休み
内容や真偽のほどはどうであれ、久々のメディア代理戦争、情報戦の様相を呈しているのが千葉真一氏の死をめぐる関係者たちのバトルだ。その構造は、ざっくり言うと千葉氏の長女・真瀬樹里(+千葉氏の実姉+芸能事務所代表の鈴木哲也氏、以下「実姉サイド」)VS長男・新田真剣佑と次男・眞栄田郷敦(+JAC代表と千葉氏のマネジャー、以下「JACサイド」)というもの。そして代理媒体は、実姉サイドに立つのが「フライデー」(講談社)で、長男やJACサイドに立っているのが「週刊女性」だ。
そもそも千葉氏が亡くなる1カ月ほど前、独占インタビューを行っていた関係からか、「週刊女性」は千葉氏が亡くなった直後から勃発したトラブル、たとえば四十九日の法要が2回行われたことや、遺骨・お墓の問題、そして偲ぶ会が二手に分裂して行われたことなどに関しても、JACサイドに肩入れしていた感があった。
そんな中、「フライデー」が3週にわたり、実姉サイドに立った告発記事を掲載する。千葉氏の実姉が実名で、JAC代表ら取り巻きによって長女や親族が千葉氏の死に目に会えなかったり、火葬に参列もできず、また法要を仕切ったりする機会を奪われたと主張したのだ。そして実姉は、千葉氏の通夜に出席した知人から、通夜に前田家親族(千葉氏の本名は前田禎穂)が誰も出席していないかったことを問われたり、千葉氏の遺品をJACサイドに勝手に持ち出されたと主張もしている。
それに対し、JACサイドに立ち大反論を展開したのが、今週の「週女」だ。「フライデー」(実姉サイド)から「黒幕」と名指しされたJAC代表の西田真吾氏が「週女」取材に応じ、大反論!
そして西田氏自身の証言を紹介、実姉が通夜を知らされなかったというが、しかし通夜自体、実は行われていない、火葬も親族に伝えたが、“稽古があるから行けない”などと断られた、遺品は生前千葉氏から譲り受けていたものだったなど、ことごとく実姉サイドの告発を否定したのだ。