『博士ちゃん』特集、全国のご当地「味噌」4選! おでんみそ・とり野菜みそほか、調味料ソムリエが超簡単レシピ伝授
1月22日放送の『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレビ朝日系)で特集される「味噌」。365日味噌を食べる“味噌博士ちゃん”の小学6年生が登場して、味噌汁をワンランクアップさせるアレンジレシピを紹介するとのこと。
サイゾーウーマンでも、これまでに全国各地のご当地味噌を紹介してきました。調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんのコラム【48都道府県ローカル調味料の旅】から、味噌を取り上げた回をあらためて掲載します。
――地元で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品とカンタンアレンジレシピを、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
愛媛県のご当地調味料【おでんみそ】
今回は、おでんシリーズ第2弾、愛媛県のソウルフード、「おでんみそ」のご紹介です。愛媛では出汁に醤油やみりん等で味付けしたおでんに、「おでんみそ」をつけていただきます。昭和40年頃、ギノーみそ(株)の創業者の奥様が作られた家庭の味をレシピにしたものです。地元では甘党が多く、いわゆる練りからしは辛くて受け入れ難いとか……。
原材料の麦みそは一般的な麦みそに比べて、愛媛産の大麦を多めに使っており、甘みも旨みも強く、塩分控えめな味噌です。ほかにからし、醸造酢、みりん等を加えています。一口なめれば、和からしの辛さが広がり、味噌のまろやかな甘みとコクが追いかけてきます。あっさりとした後味で、おでんの旨みが一層引き立ちます。
うどん文化が根付く愛媛では、お店でうどんを待っている間におでんにおでんみそをつけて食べることは、一年を通して日常的なことだそうですよ。
【おでんみそ】アレンジレシピ:ローストビーフのトーストサンドイッチ
市販のローストビーフを使って手軽に作るごちそうサンドイッチ。パンのポケットに入った感じは、見た目にもかわいく食欲アップ♪
石川県のご当地調味料:とり野菜みそ
寒さも日に日に増し、あたたかい鍋にホッコリする季節となりました。今回は、北陸の味噌鍋、(株)まつやの「とり野菜みそ」です。
「とり野菜みそ」のルーツは江戸時代までさかのぼります。初代は北前船の廻船問屋を営んでおりました。過酷な労働の船乗りたちに、栄養価の高い食事を摂らせようと初代が自ら考案・調合した味噌を使い、たくさんの魚や野菜を鍋で煮込んで食べさせていたとか。戦後、飲食店を開業しメニューに加えたところ、お客様からの「おいしい。お土産に持って帰りたい」というリクエストがあり、当初は鍋や袋にいれていたそうですが商品化したところ、人気商品となりました。
その歴史は約50年、創業当時の味わいを大切にしながらも、微妙にその時代に合わせた味わいに変えているそうです。パッケージデザインは当時と変わりませんが、創業者が奥様(金髪のようですが日本人)の似顔絵を描かれたものだそうです。素人の絵画とは思えないほど、ほんわかとした温かみと鍋のおいしさが感じられますね。
とり野菜みその「とり」は鶏肉のとりではなく、肉や魚、野菜から、「栄養をとる!」という意味が込められています。豚肉や牛肉、鮭やブリ等もよく合います。もちろん、野菜もたっぷり加えましょう。
「とり野菜みそ」アレンジレシピ:ミート味噌ソース
味噌風味が肉のおいしさを引き立て、コクのある味わいに! 冷めてもおいしい!!
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愛知県のご当地調味料:つけてみそかけてみそ
名古屋と言えば、赤味噌文化。なめらかな舌触りと独特のコクがあり、栄養価も高く、健康や美容、アンチエイジング効果があるといわれ、名古屋めしにとりこになる方も多いそうです。
「つけてみそかけてみそ」は、創業191年の老舗味噌屋ナカモ(株)が作った商品。自社で作られた自社で作られた豆麹100%の豆味噌と、甘口白みそを混ぜ合わせた上品な甘さの「万能みそだれ」です。
名古屋では昔から、赤味噌・酒・みりん・砂糖等を混ぜ、田楽みそやおでんのたれ、味噌カツのたれ等のメニュー専用たれが作られていましたが、週に一度だけの登場だったりします。そこで、何にでも合うような味――例えば、卓上醤油ならぬ、卓上味噌を目指して出来上がったのが、この「つけてみそかけてみそ」なのです。容器もマヨネーズチューブ系でサッとかけて使えて、便利。商品のネーミングがとても覚えやすいですよね。CMソングは一度聞いたら忘れないとか。まさにご当地に根付いている万能みそだれです。
【つけてみそかけてみそ】アレンジレシピ:鶏すき焼きの味噌風味
上品な甘さがクセになる味わい♪ 調味料はひとつだけ♪
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番外編・韓国の調味料:コチュジャン
コチュジャンとは、ちょっと甘くてピリ辛な醤(ジャン)! 米やもち米に麹・粉唐辛子・塩などを合わせて発酵・熟成させた韓国の甘辛い味の唐辛子味噌で、加えるだけで、どんな料理も韓国風の味わいになります。
朝鮮宮廷料理用の唐辛子味噌といわれるコチュジャンは、18世紀頃から作られ始めたようです。塩分濃度が少なく、また甘味が多い唐辛子が多いため、「甘味・旨味・コク・辛味」のあるおいしいコチュジャンが出来上がりました。淳昌郡(スンチャングン)はコチュジャンの里としても名高い産地で、国王に献上品として納めていたようです。韓国ドラマを彷彿とさせますね。
コチュジャンは、中国生まれの豆板醤とは違い、直接炒めるのには向かず、加えて和えるなどの使い方が合うようです。焼肉の時に、サンチュとともに欠かせませんね。ビビンパに添えたり、チヂミやトッポギなどに使われたり、チゲなどの鍋物、炒め物、和え物の調味に幅広く使われています。最近は、水飴などを使った甘さが強いコチュジャンが多く出回っていますが、唐辛子の辛みを楽しみたい方は本場韓国ブランドの商品を選んでみてください。開封前なら常温保存、開封後は冷蔵庫で保存しましょう。唐辛子たっぷりのコチュジャンは、免疫力UPにも効果があるそうですよ。
コチュジャンの使い切りレシピ:【ささみ肉とパプリカの韓国風トマト煮】
洋食風のトマト煮込みを韓国風に。味付けはコチュジャンだけ! 鍋でコトコト煮込む料理も、レンジなら、あっという間♪ アツアツでも、冷やしてもおいしい一品♪
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