“エリザベス女王の最愛の息子”アンドリュー王子が、事実上の王室追放! 性的人身売買スキャンダルがいよいよ大詰めに
これを受けて、13日、英王室はアンドリュー王子が「女王の承認と同意を得て、軍の名誉職などの役職、王室としてのパトロン(後援者)の役職をすべて女王に返上した」、ここ数年控えていた公務には「引き続き就くことはない」と発表。「今回の訴訟については民間人として自己弁護していく」と突き放すように強調した。
生まれた時に与えられた「王子」と、セーラ・ファーガソンと結婚した時に与えられた「ヨーク公」の称号、22年間所属していた英海軍中将の階級のみ維持するが、王室メンバーとしての公的地位はすべて剥奪されたことになる。英大手メディアは、今回の発表を受けて、王室メンバーに対して使われる敬称「殿下(HRH)」の称号を、今後アンドリュー王子に対して使うことはなくなると伝えている。
王室の権威を失墜させた王子は、事実上英王室を追放された形となった。厳しい対応ではあるが、性犯罪者である可能性が非常に高く、19年11月から公務を離れていたため、英国民の多くは「もっと早く剥奪すべきだった」と冷ややかに受けて止めているようだ。英大衆紙「ミラー」は、王子はこの日が来ることを覚悟していたものの、実際に女王から剥奪を告げられると涙目になっていたという情報筋の話を紹介している。
肝心の裁判についてだが、英タブロイド紙「デイリー・メール」は、王子の弁護士チームは原告に対して精神疾患に関する記録の提出を要求しており、被害者非難という最悪のカードを切るのではないかと推測。ヴァージニアは王子は刑務所に行くべきだと堅く信じているが、彼女の弁護士チームは、王子に刑事罰を受けさせることは難しいとみて、高額な損害賠償によって経済的に破滅させる戦略に切り替えつつあるという。アンドリュー王子側も1,000万ポンド(約15億6,000万円)の和解金を支払うことで、迅速かつあいまいなまま幕を引きたいと考えていると報道した。この大金は、14年にセーラ元妃と共同購入したスイスの高級リゾート地ヴェルビエのコテージを売却して捻出するしかないと伝えている。
61年間自分を守ってくれた王室から事実上追放された形となったアンドリュー王子だが、未成年者に対する性的暴行はこれをもってしても決して許されない悪質な犯罪行為である。民間人になった王子が今後どのように訴訟を進めるのか、注視していきたい。