離婚後も悪影響はなさそう

900億円を超える資産を持つドクター・ドレ、離婚した妻への慰謝料は……?

2022/01/07 18:23
堀川樹里(ライター)
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慰謝料も痛手ではなかった?ドクター・ドレ(写真/Getty Imagesより)

 2020年に長年連れ添ってきた妻ニコール・ヤングとの離婚協議が報じられた、ラッパー、音楽プロデューサー、実業家のドクター・ドレー。21年の12月には、「離婚おめでとう」と書かれたお祝いバルーンをバックに満面の笑みを浮かべる写真をSNSに投稿し、有利な条件で離婚を成立させたものとみられていた。その直後、彼がニコールに支払う解決金(日本でいう慰謝料)の金額が明らかになった。

 米エンタメサイト「TMZ」によると、ドレーとニコールは昨年末に財産分与に合意した旨の書類を裁判所に提出。8億ドル(約926億円)を超える資産を持つドレーだが、ニコールに支払ういわゆる慰謝料は、現時点で5,000万ドル(約57億円)、1年後にもう5,000万ドルの合計1億ドル(約115億円)となる。


 ドレーは、カリフォルニア州マリブの豪邸をはじめとする不動産計7軒を保持。レコード原盤権、商標などの全権利、自身が手掛けたヘッドフォンブランド「Beats by Dr.Dre」からの収入、「Beats by Dr.Dre」を買収した「アップル」の株もすべてドレーの所有とすることで合意したという。

 ベントレー コンチネンタルGTやキャデラック エスカレードなど超高級車のコレクションについては、6台をドレーが、4台はニコールの所有に。またニコールは、婚姻期間中に彼女自身が手に入れたジュエリー、現金、銀行口座はすべてそのまま所有することで決まった。

 もともと、2人が住むカリフォルニア州では離婚の際、婚姻中に取得した資産の所有権は、どちらが取得したかは関係なく、50%ずつ分けることが決められている。多くのセレブたちが婚前契約書を交わすのは離婚時に自分の築いた資産を守るためで、ドレーもニコールと婚前契約を結んでいたためスムーズに進むはずだった。


 しかし、離婚申請した2カ月後の20年8月、ニコールは、「結婚する直前の1996年、婚前契約書に署名するようにと脅迫された。仕方なく彼の法務チームが手配した弁護士を雇い、不本意ながら署名した」「結婚して2年たち、彼は圧力をかけたことを恥じ、目の前で婚前契約書のコピーを何枚も破った。その日から、彼も私も婚前契約は無効だという認識だ」と主張する書類を裁判所に提出。

 21年1月にドレーが脳動脈瘤で救急病院の集中治療室に入った際には見舞いに駆けつけたものの、ドレーが倒れる直前には、ドレーに顔を殴られたり、頭に銃を突きつけられたりと、家庭内暴力(DV)やモラルハラスメントを受けていたと主張。接近禁止命令を申請したが裁判所に却下され、「ドレーの資産の半分、4億ドル(約463億円)を手に入れようと必死だ」とささやかれるようになった。

ザ・クロニック