コラム
“中学受験”に見る親と子の姿

中学受験ママを悩ませる「3学期は欠席させる?」問題、コロナ禍で変化?

2021/12/26 16:00
鳥居りんこ(受験カウンセラー、教育・子育てアドバイザー)

「そのうち、『学校関係者の中にコロナ陽性者が出たらしい』ってうわさを聞いてしまい、1月は学校に行かせない決断をしました。もはや、誰が感染してもおかしくない状況ならば、最大限の自衛策を取るべきだと思ったんです。ここまで長い時間をかけて受験生活を頑張ってきたんですから、『かかりました→受けられませんでした』という結果だけは避けたかったんです」と真理さん。

 自治体によるが、紗菜ちゃんの小学校は入試当日は“公休”扱いだったので、2月日程での受験だとしても、1月中の欠席カウントは2週間ほどになる。1年のうちの2週間程度の話と割り切るご家庭があっても不思議ではない。

「紗菜は学校と友だちが大好きということで、休むことを嫌がっていたのですが、最終的には納得していましたね。やはり、受験組の子が休んで勉強しているのを想像すると、心穏やかにいられる自信がなかったみたいです。結果論ですが、うちにとっては大正解でした」

 真理さんも紗菜ちゃんの援護射撃をするべく、パートタイムで従事している勤め先に1カ月間のお休みをもらったそうだ。

「この3年、親子で分刻みのスケジュールに追い立てられていたんですが、この直前期は塾もオンラインにしてもらったので、自宅で苦手分野を中心にゆったり過ごすことができて、親子のいい時間になったと思います。一番、ありがたかったのは過去問に取り組む時間が取れたことですね。やはり、遅れがちでしたので、心配だったのですが、受験直前に本番どおりの時間割りでやれて、合格最低点をクリアできたのは自信になったと思います」

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