芸能
名前に重大な意味が?
『最愛』ラスト直前“考察”! 梨央が死ぬ暗示? 名前だけで読み解く梓としおりの物語
2021/12/17 14:38
母から娘への母系組織の成立に関しては、このドラマを通して何度か映し出される岐阜富山県境辺りに吊るされた「ドリームキャッチャー」が意味を持つと思えてきます。元来ネイティブアメリカンの少数民族オジブワの装飾品であったドリームキャッチャー。オジブワはいにしえから今も続く母系部族で、男性はその守護の役割を担っているそうです。
そうなると気になるのは梨央と大ちゃんの恋の行方です。所轄に転属した大ちゃんが、その初日に「足速いんだって!?」と聞かれていました。視聴する立場からすれば唐突に念を押されたようでした。そんなこと言われなくてもわかってる、大ちゃんは足の速い「韋駄天」ですとも。 一方の梨央は創薬に情熱を注ぐ、いわば「薬師如来」。
仏教でいうところの韋駄天は薬師如来の守護神ですから、梨央を命懸けで守ることはできても、多くの視聴者が期待するような形では結ばれないのでは?――などという見方もできる稀有なドラマがこの『最愛』なのです。
木下けいいち
フリーの出版専門メンテ屋さん。 世の中のあれこれを図像学的に読み解くのが趣味。 ヘッドホンはGRADO派の変態紳士。
最終更新:2021/12/17 15:38