2度の離婚で子どもとの別れも経験した47歳占い師、婚活アプリで出会った男性と1カ月で同居
一方で貴子さんは、久しぶりの自由を謳歌していた。ずっと専業主婦で、社会から隔絶されていた。それが突然、独り身になった。
「40代前半の身軽な女性ということで、男性からのお誘いが増えました」
小柄できゃしゃな貴子さんは、きれいな顔立ちをしており、男性から人気があるのもうなずける。
そのうちに、ある男性との間に子どもができて結婚。しかし、その男性は子どもの誕生と同時に、病に倒れてしまう。詳細はここでは触れないが、話し合いの末、円満のうちに婚姻は解消した。それが、互いのため、子どものためであると判断したのだ。その男性とは、近距離で暮らしながら、子どもの親同士としての関係を続けている。
それから5年。幸いにも占いの仕事は順調で、子どもと2人、十分に暮らしていけるほどの収入は得られるようになった。とはいえ、昼も夜も働きづめで、知人には「いったいいつ寝ているの?」と聞かれるような日々。
「子どもも5歳に近づき、前の子育ての経験から、これまで保育園任せにできていた部分も、このあたりから親が真剣に向き合わなければいけないとわかっていました。それで、もしパートナーがいれば、もう少し仕事をセーブして暮らすことができるんじゃないかと思ったんです」
ここから貴子さんの、本気の「婚活」が始まった。
婚活アプリと結婚相談所の2本立てで、活動開始。ほどなく出会ったのが、冒頭でお伝えしたqbcさんなのである。占い師として、これまでに7,000人を超える人たちを鑑定してきた。たくさんの人に会う中で、無意識のうちに顔立ちと性格の関連性のデータが頭の中にできており、写真を見た瞬間にそのセンサーがピピピ! と反応したのかもしれない。
離婚して子どもを手放し、再婚して子どもを授かるも、また離婚という激動の日々の中で、貴子さんのセンサーはより研ぎ澄まされていったのではないだろうか。
「会ってみて、プロフィールにまったく嘘がなかったことも素敵だと思いました。というのも、婚活アプリのプロフィールって、少し盛っていたりするのが普通なんです(笑)。おもしろかったのは、彼のプロフィールから、一人で書いているのではなく、大勢の人に応援されて書いている感じが読み取れたこと。話をしているうちに、そのカラクリがわかって、ああ、こういうパーソナリティの人なら間違いがないな、と思いました」
さて、そのカラクリとは? 後編で、qbcさん自身がお答えする。
(後編へ続く)
(上條まゆみ)