「年間100万」! 子どもの塾代に悩むママたちが語る、中学受験のリアル「ここまで投資したんだから、諦めるわけにはいかない」
しかし、千穂さんの家庭にとって、中学受験にかかる経済的負担は想像以上だという。
「私は保育士なんですが、時短勤務をしているので思うようには稼げません。息子が低学年のうちは担任を受け持ったり、遅い時間の勤務はしないつもりでいたものの、娘の塾代や受験料などで費用がかさむので、受験が落ち着いたらシフトを増やすつもりでいます。夫は小さな印刷会社に勤務し、土曜勤務も隔週であるほど業務量は多いのに、入社してからほとんど給与が上がっていなくて……。副業は可能なので、週に2回ほど、深夜の警備バイトもしています。私も夫も正社員ではあるのですが、今後、大幅な収入アップは期待ができないので、もしも娘が志望校に合格できても、学費を払い続けられるかと不安ですね」
そんな千穂さんは、小学校で同じように子どもに中学受験をさせるママたちと出会い、「○○中学は入学後の寄付金はいらない」という情報をLINEで送り合っているそうだ。「10月、11月は学校説明会がピークの時期。人気校だと予約すら取れないこともあるので、こまめに情報交換をしています」と語る。
進学率の高い有名校ではなくても、子どもを私立に入れたい親たち
中学受験というと、“男子御三家”とされる開成、麻布、武蔵、“女子御三家”とされる桜蔭、女子学院、雙葉などの進学率の高い有名校ばかりが頭に浮かぶが、千穂さんいわく、実際には難関校以外を受験する子どもが大半だという。
「娘はクラスの中でも、普通よりは少し勉強ができるくらいだったので、いわゆる“進学系”の私立中学なんて考えたこともありませんでした。最初から名門校狙いの子は、低学年の頃から塾通いをしているケースがほとんどなので、地頭が良かったり、個人指導の塾に通わせて徹底的に勉強させないと、なかなか太刀打ちできそうにありません。うちの子は、偏差値的にはさほど高くない大学の付属女子校を狙っています。小5の終わりから塾に通わせていますが、それでも年間100万円近くかかっていますね……」
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