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『ザ・ノンフィクション』レビュー,
『ザ・ノンフィクション』さよなら、おめでとう、が軽く言える関係が持つ癒やし「『おかえり』の声が聞きたくて ~歌舞伎町 真夜中の処方箋~」
2021/11/08 18:40
今はSNSがあるので、ぱっと見コミュニケーションが盛んで、人間関係に不自由しない時代のように見えるが、そんなことはなく、それだけでは埋まらない穴はやはりあると、中沢と女性たちの会話シーンを見て思った。
SNSの発言は「みんなへ」「世間へ」「所属しているグループへ」など複数に向けられたものか、「ひとりごと」だろう。一方、「対面でのやりとり」は、「あなた」だけに向けられたものになり、手を伸ばせば届く位置に実際に相手がいる。
たとえ、それがちょっとしたおしゃべりや、それこそ挨拶のようなものであっても、「手を伸ばせば届く位置にいるあなたと私だけのやりとり」ということ自体が、時に強く人を癒やし、慰めている。
次週の『ザ・ノンフィクション』は「切なくて いじらしくて メチャクチャなパパ~家族が映した最期の立川談志~」。落語家初の参院議員になり、また落語協会を脱退し立川流を創設、家元になるなど破天荒な生き方を貫いた立川談志。
晩年には落語家の命である声を気管切開で失っていた。没後10年、マネジャーを務めた長男が12年にわたり撮影していた談志の姿を見つめる。
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最終更新:2021/11/08 18:40