プウ美ねえさんのエプロンメモ

【お悩み相談】顔を使い分けている自分に疲れてしまった……人付き合いに悩む人へ、プウ美ねえさんが「本当の自分でいるコツ」を伝授

2021/11/09 17:00
熊田プウ助(マンガ家)

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

(C)熊田プウ助

<今回のお悩み>
「顔を使い分けている自分に疲れてしまった」

 プゥ美ねえさん、こんにちは。いつも楽しく拝読しております。私は、「顔の使い分け」に疲れてしまい、どうすればやめられるのかと悩んでいます。

 昔から気にしいな性格で、周囲にどう見られているのかを考えると不安になってしまい、なかなか素の自分を出せません。家族や彼氏、会社の人、昔からの友人、大人になってから知り合った友人……と、相手によっていろんな顔を使い分けていることにある時ふと気付きました。

 自分を偽っているわけではないと思うし、その時は楽しく過ごしているのですが、一人になった瞬間にどっと疲れを感じたり、時々、頭の中でバグが起きて、「どれが本当の自分なんだ?」とわからなくなってしまいます。何か解決策はないでしょうか?
(ゆっこさん、33歳)


【プウ美ねえさんの回答】

 たいへん気遣いがこまやか。相手に気に入られようとして合わせてしまうのですね。顔の使い分けは、生きかたの枝葉が広がっただけのことなので、まったく悪いことではありません。むしろそれは優しさです。どれも全部、本当のあなたなのですよ。

 あなたが疲れなくなる方法は2つあります。ひとつは、いろんな自分がいることを誇りに思って、あえてクールに顔の使い分けを楽しむこと。けれど今の段階ですでにお疲れですし、ラクな状態のあなたを愛する人が減り、とうぜん愛される時間も減るので、これはおすすめできませんね。

 もうひとつは、全員に好かれようと思わないことです。大丈夫です。本当にあなたと合う、疲れさせない人達がこの世には必ずいます。そういう人と出会うためにも、いつもラクなあなたでいたほうが断然トクです。だって、せっかく顔を使い分けても合わない人は合わないし(その場合は愛を持って距離を置きましょう)、相手によっては「少しくらいノリが合わなくても、気を使ってない顔がみたいな」と思っているかもしれないのです。損です。

【今月のエプロンメモ】
 むりやり自分のキャラクターを設定するのはムダです。「本当の自分」は、年齢や社会的立場によってコロコロ変わるからです。そのかわり、のびのびしている自分を増やすコツがあります。それは誰かといて「いま楽しいな、疲れないな、そして好かれてる感覚があるな」という瞬間がきたらその状態をふかく味わってしみこませておき、「今あの人がそばにいたら私はこういうふうに行動するだろうな」を実践しつづけることです。そうするとだんだん楽しいあなた、ラクなあなたでいる時間が増えます。一番楽しく、会ったあとに疲れない人を思い浮かべて、いつも頭のなかに一緒にいてもらうようにしましょう。


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熊田プウ助(マンガ家)

熊田プウ助(マンガ家)

1969年生まれ、ゲイ漫画家。『ホモ漫画家、ストリッパーになる』(実業之日本社)、『世界一周ホモのたび 狂』(ぶんか社)など著書多数。

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最終更新:2021/11/09 17:54
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