コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

松居一代にとって「いい距離感の人間関係」を考える――思い込みが激しく、情が濃い一面と投資家の冷静さを生かすには?

2021/10/21 21:00
仁科友里(ライター)

 愛しすぎて、相手が窒息するまで抱きしめてしまうようにも思える松居だが、いい距離を保ち続けているものもある。それはお金だ。

 投資上手な松居の元からお金が逃げることはなく、松居もお金に敬意をもって接しているように思う。10月13日のブログで、マンハッタンのミッドタウンに立つ超高層ビル・One57の一室を「破格の安さで買い逃げた」と最安値で買ったことを明かし、今は売るか賃貸に出すか悩んでいるという。その流れで、「小室さんとお姫様の眞子さまに貸してあげたい心境ですが、家賃が高いですよ」と冗談めかして書いている。

 松居といえば、三重県の伊勢神宮へ頻繁にお参りしていることでも知られているが、7月4日のブログによると、天皇陛下がお使いになる特別室で表彰を受けたという。眞子さまは結婚して民間人になられても、皇族の一員であったことに変わりはない。スピリチュアル好きで「ご縁と感謝」をたびたびブログにつづり、大切にしている松居だけに、格安で貸してあげればいいのに……と思わないでもないが、そこまでの情はないようだ。松居はお金(ビジネス)に関しては、常に冷静である。お金を愛するように、人を愛すれば何事もうまく行きそうだが、天は二物を与えなかったのかもしれない。

 アメリカのフリーペーパーに松居が掲載された際、自身を「ジャパニーズ・マム」と紹介していた。その肩書に異論はないが、松居のスゴさは「身内と良好な関係を築いているか」というような、既存の「マム=母親」像を基準にした平凡な尺度では到底測れないと思う。家族から遠く離れたニューヨークで、お金の神様、投資の女王として、ますます活躍していただきたいものだ。

仁科友里(ライター)

1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。

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最終更新:2021/10/21 21:00
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