カルチャー
【サイジョの本棚・打ち合わせ編】
話題のエッセー『常識のない喫茶店』と、『スカートのアンソロジー』に通底するハラスメントにNOを突き付けるための姿勢
2021/10/23 14:00
『常識のない喫茶店』
嫌いな客には「いらっしゃいませ」も言わない、タメ口で注文されても無視――世間のルールは通用しない、異色の喫茶店で繰り広げられる日々のエピソードと、スタッフや素敵な客との関わりをつづるお仕事エッセー。
『スカートのアンソロジー』
朝倉かすみ選出による短編アンソロジー。著者には、朝倉かすみ、北大路公子、佐藤亜紀、佐原ひかり、高山羽根子、津原泰水、中島京子、藤野可織、吉川トリコが名を連ねている。圧倒的に女性が着用することの多い「スカート」をテーマに置くことで、日常生活の傍らにあるジェンダーやフェミニズムに光を当てる作品も多い。
関連記事
女性の幸せは「不当」なの?/愛情は素晴らしいが、すがって生きるものではない/差別心は「親しみ」の裏返し【サイ女の本棚】
ドラマ『アンという名の少女』副読本にオススメ! 斎藤美奈子『挑発する少女小説』氷室冴子『いっぱしの女』
誰も信用できない不安と、家族から受ける屈辱――認知症患者の日常を追体験できる村井理子『全員悪人』の悲しさ
コロナ禍の今こそ読みたい! 近現代の作家たちの“死生観”から死への「うろたえかた」を見つめ直す『正しい答えのない世界を生きるための死の文学入門』
“飯テロ”エッセイ『きょうの肴なに食べよう?』『キッチハイク!突撃!世界の晩ごはん』、日常のなにげない「おうちごはん」が愛おしくなる
最終更新:2021/10/23 14:00