ジョージ・クルーニー、主演映画『バットマン』は黒歴史と公言! 妻・アマルも「この作品は見せてもらえない」
還暦を迎えてもハリウッドから引っ張りだこの大御所俳優ジョージ・クルーニー。コロナ禍においては、家事、裁縫から日曜大工までもこなし「理想の夫」だと称えられているが、自分の黒歴史である主演映画『バットマン&ロビン Mr. フリーズの逆襲』(以下『Mr. フリーズの逆襲』、1997)は「妻には絶対に見せない」と断言。自らの尊厳を保つため、4歳になる双子の子どもたちの鑑賞も阻止すると明かした。
『Mr. フリーズの逆襲』でヒーローのバットマン役を演じたジョージ。敵のMr.フリーズ役にはアーノルド・シュワルツェネッガー、ポイズン・アイビー役にはユマ・サーマンといった豪華な顔ぶれだったが、興行成績は不振。乳首つきバットマンスーツが「キモい」と大不評で、バットマンのお尻や股間を無意味にクローズアップするシーンも多く、「スーパーヒーロー映画なのに不適切」といった指摘が相次いだ。批判家からは酷評され、駄作を決めるゴールデン・ラジー賞の各部門にも軒並みノミネートされた。ジョージ自身も「自分の演技はひどかった」「あれを見るのは身体的な痛みを伴う」と認めている。
そんなジョージが、監督を務めた新作映画『The Tender Bar』の試写会場で米誌「Variety」のインタビューを受け、改めて『Mr. フリーズの逆襲』は自身にとっての“黒歴史”との認識を示した。
インタビュアーから、歴代バットマンであるマイケル・キートンとベン・アフレックが2022年に公開を予定している『ザ・フラッシュ』でバットマンとして復活する話を振られたジョージは、「自分にはオファーが来なかったんだ」と告白。「自分のようにシリーズを破壊してしまうとね…… ほかに演じた役者たちから選ぼうと、そっぽを向かれてしまうんだよ」と寂しい言葉を口にした。
インタビューに同席していた妻アマルが、「この作品は見せてもらえないのよ」と言うと、「『自分の尊厳が揺らぐ』映画がいくつかあるんだよ」と説明。アマルに「双子の子どもたちも、きっと見たいと思うようになるわ」と言われると、ジョージは白目をむき、「4歳児たちから『これ最悪!』と言われたら、さぞかし傷つくだろうよ」と苦笑いした。
ジョージは90年代にレギュラー出演した『ER 緊急救命室』で人気を博したが、映画俳優としては苦戦。2000年後半から『オーシャンズ』シリーズが大ヒットし、製作者としても成功を収めた。A級セレブになっても飾らず、偉ぶることもなく、友人を大事にするエピソードも知られている。14年に結婚した弁護士のアマルと共に慈善団体「Clooney Foundation for Justice(正義のためのクルーニー財団)」を立ち上げ、世界中の多くのファンから、人柄も含めて支持されている。
そんな完璧なイメージを持つ彼にも“黒歴史”があったということに親しみを感じる人も多く、今回のインタビュー記事について、ネット上では「ドンマイ」「意外と好きだった」などと励ます声が多数上がっている。
ちなみに、今なおネタにされる乳首つきバットマンスーツだが、95年公開の『バットマン フォーエヴァー』も同様のスーツを着ていたことから、これは両作品の監督を務めたジョエル・シュマッカーの趣味だったとみられている。