サイゾーウーマン芸能テレビドラマレビュー息子べったりだった母が変わるまで 芸能 『ザ・ノンフィクション』レビュー 『ザ・ノンフィクション』息子べったりだった母が「もうママは面倒を見れない」と変わるまで「母と息子のやさしいごはん ~親子の大切な居場所~」 2021/10/04 18:59 石徹白未亜(ライター) 『ザ・ノンフィクション』レビュー 家族だけでなんとかしよう、としないこと 貴美子も、大貴を不憫に思ったり、なんとかしなくてはという思いが口から出ているのだろうし、また、自分が一番大貴のことを理解しているし一番面倒を見ている、という自負があるからこそ、ほかの家族の正論を腹立たしく思うのだろう。 だが、この様子を見ていて思い出すのが、先週(9月26日)放送回の「ちょっと心配な家族がおりまして……」の家族のことだ。 先週の放送は、発達障害でなく精神障害の家族がいるケースだったが、家族だけでなく行政の力も頼る姿が映っていた。障害を持つ本人が、支援団体から就職先を紹介してもらったり、本人の金遣いの無計画さを心配する家族に、福祉関係者は「家族が(解決するって)言うってよりは、医療(の分野)になってくるんです」と訪問看護師を頼ることを勧めていた。 この発言は、「家族でなんとかしようとせず、行政や医療という第三者に頼ったほうがいい(≒家族内でなんとかしようとしても、かえってうまくいかないこともある)」ということなのではないだろうか。 先週の家族は、本人も周りも第三者とつながっているが、今週のケースは家族しか出てこない。定食屋が立ち行かなくなったのは「第三者」の目線がない、「家族でなんとかしよう」が悪い形で出てしまった結果のように思う。 家族会議で充明はもっともなことを言っているのだが、貴美子がそれに聞く耳を持たないし、大貴は固まったままなので、会議になっていないのだ。 次のページ 「雇われて働くのは難しいだろう」という思い込み 前のページ123次のページ Yahoo 大戸屋にっぽんの定食屋さんレシピ みんなが好きな、あの味の秘密を公開 大戸屋ホールディングス商品部/監修 関連記事 『ザ・ノンフィクション』YouTubeと小説で稼ごうとする68歳、浮世離れした存在「ちょっと心配な家族がおりまして~母と私と姉夫婦の話~」『ザ・ノンフィクション』終の棲家ではないホスピス「人生の終わりの過ごし方 ~『ダメ人間マエダ』の終活~ 後編」『ザ・ノンフィクション』44歳で始まった終活「人生の終わりの過ごし方 ~『ダメ人間マエダ』の終活~ 前編」『ザ・ノンフィクション』高卒の元キャバ嬢、昼職を目指す「夜の街に別れを告げて~人生を変えたい彼女たちは・・・~」『ザ・ノンフィクション』がんの病床でも明るく、暗くなるのが嫌な人「笑顔で生きよう~お母さんと僕の約束~」