芸能
『ザ・ノンフィクション』レビュー
『ザ・ノンフィクション』高卒の元キャバ嬢、昼職を目指す「夜の街に別れを告げて~人生を変えたい彼女たちは・・・~」
2021/08/30 19:40
ヤンキーインターンは中卒、高卒を対象にしたものであり、こちらを運営しているハッシャダイは「選択格差を是正し、すべての若者が自分の人生を自分で選択できる未来をつくる」ことを目的に一般社団法人HASSYADAI socialを設立している。
社団法人では予算の限られている公立高校へ向けた、学生が就職や進路を考えるためのプログラムの無償提供や、児童保護施設、少年院などでの講演を行っているという。
「そもそも大学進学なんてうちの経済的にあり得ない」ことを幼少期から悟ってしまった子どもは、あまり勉強する気も起きないだろうし、それは格差の世代連鎖へとつながる。そこで、「大学に行きたい学生に進学支援」もあると思うが、「大卒じゃなくても職業選択の幅を広げる」というアプローチもあるのだ。
文部科学省令和3年度学校基本調査(速報値)によると、大学生の数は291万8,000人とのこと。文科省ページで確認できる平成12年(20年前)の大学生の数は274万人だった。少子化でも大学生は増えているのだ。
進学の理由として、学びたいことがある人はもちろんいるだろうが、大半の学生の動機は有名だったり高給な企業の採用基準のほとんどが大卒以上であることに起因すると思う。それゆえ、「就職のため大学に行っとかないとまずい」あるいは「いきなり就職するのは嫌だから大学へ」という心理が働くというのが実情ではないだろうか。
しかし大学に行くことがそもそも家庭の経済的な事情でかなわない人もいるのだ。奨学金という選択肢もあるが返済に苦しむケースは社会問題にもなっている。ヤンキーインターンはそんな今までの「なんとなく大学」という暗黙の了解に風穴を開けていると思う。
最終更新:2021/08/31 00:24