未成年“大量万引き”グループに警察官も激怒! 抵抗する少年、泣き叫ぶ少女……とんだ真夏の大冒険
こんにちは、保安員の澄江です。
新型コロナウイルス蔓延防止に基づく緊急事態宣言が、範囲を広げる形で、またしても延長されました。高齢者枠に入るため、すでに2度のワクチン接種は終えておりますが、デルタ株に対する警戒は怠れず、不安の尽きない日々を過ごしています。つい先日には、いつもよくしてくださる某食品スーパーのマネジャーさんがコロナに感染。ひとり身のため、限界まで我慢されたのでしょう。自宅療養中に救急車を呼ばれたそうですが、病院到着時には重篤な状態に陥られて、ICUに入院されたものの回復することなく亡くなられたと聞きました。退院後まもなく荼毘に付され、葬儀の予定もないそうです。享年、56歳。
身近にいる方がコロナに感染した事実はもちろん、ついこないだまで元気に店内を闊歩していた方の命がいとも簡単に奪われた現実が恐ろしく、明日は我が身と感染対策を徹底して現場に臨んでいます。
今回は、そうしたこととは無縁で、ひどく迷惑な若者たちについてお話ししたいと思います。
当日の現場は、関東近県の住宅街に位置する総合スーパーS。広大な敷地に、衣料品店や百円ショップ、ドラッグストア、レストランなど、多数のテナントが集まる商業施設にある大型店舗です。この日の業務は、午前11時から19時まで。出勤の挨拶のため、バックヤードから事務所に入ると、どことなくよゐこの濱口優さんに似た店長さんが応対してくださいました。
「本日は、よろしくお願いいたします。なにか注意することはございますか?」
「万引きも相変わらず多いけど、最近、駐車場に若い子たちがたむろして困っているんだよね。みんな顎かけのマスクでしゃべって、タバコ吸って、そこら中につばを吐いたりするからクレームがきちゃってさ」
「このご時世に、迷惑な話ですね」
「うん。夕方になると集まり始めるから、店に入ってきたら注意してみてください」
業務開始まもなく、素麺とミョウガをバッグに隠して盗んだ80代女性を捕まえて警察に引き渡し、微罪処分の事務処理をしていると担当の警察官が言いました。
「最近、この辺の若い子、ちょっと危ないから注意してくださいね。特殊詐欺やひったくりも多いし、薬物やっているのも多いから」
そんなギャングのようなグループの人たちに万引きされても、私ひとりで太刀打ちできるわけないので、それとなく相手の状況を探ってみます。