人気の「任侠カフェ」を元極妻が斬る! “ファンタジーとしてのヤクザ”は現役も大好き
それにしてもカフェの激戦地、そして某大組織のお膝元の名古屋で「任侠」をテーマにしたカフェ……。大きく出ましたね。機会があれば伺いたいです。
コンセプトは、「あくまでもファンタジーとしてのカタギさんが想像する事務所」だそうです。でも、リアル事務所もこんな感じのところはありますね。
懲役太郎さんは「ファンの交流の場」として思いつき、なんとクラウドファンディングで約1,000万円を集められています。さすがですね。内装は、ゲームの『龍が如く』のほかいろいろな漫画や映画をヒントにしていて、Vシネやテレビドラマに出てきそうな「あの感じ」の事務所ですね。壁には「任侠道」の額。これは実際に置いてる事務所が多いです。お客様がそれっぽい恰好をできるコスプレもあるそうです。
店内へは面会室をイメージした「受付」から入り、ショバ代893円のかかる事務所調のお部屋のほか、飲食代のみの普通のお部屋も選べます。事務所調のお部屋は、組長席・若頭席と通常席に分かれていて、組長席はショバ代込みでなんと10倍の8,930円。ちょっとお高い気もしますが、ネットで見る限り、皆さん楽しそうです。
組長席にはクリスタル風の灰皿が(笑)。実際の事務所でクリスタルの灰皿を組長席に置くところは、まずないですね。ガチで殴ることもあるので、ヘタしたら死ぬからです。応接室にはありますよ。
店員さんが部屋住みの若い衆のような感じでオーダーを聞いてくれて、ケーキとドリンクのセットも「893円」。スイーツはどれもおいしそうですね。コーヒーは、更生支援をしているNPO法人マザーハウスが販売している「マリアコーヒー」で、元受刑者が製造から販売まで手がけ、収益金は受刑者の更生・社会復帰支援などに使われています。これはすばらしいアイデアですね。
オススメは、このマリアコーヒーと「鉄管ビール」だそうです。これは(水道管から出てくる)水道水のことなんですが、ムショ用語というよりは、私の祖父とか昔の年寄りが使っていた言葉です。ムショは明治時代の監獄からはだいぶマシになりましたが、やっぱり昔の言葉が生きているようです。
この「任侠カフェ」について、亡きオットの元兄弟分たちに意見を聞きましたが、みんなミーハーだし、「ファンタジーとしてのヤクザ社会」も好きなので、クラファンにも興味津々でした。「俺も集めようかなー」的な(笑)。いや、懲役太郎氏のYouTubeチャンネルの登録者数は31万人以上で、コンセプトもおもしろいから、それほどの額を集められるのであって、単なる「元ヤクザ」じゃ難しいと思うんですけどね。