「2回目だからこそのしあわせ〜わたしたちの再婚物語」第3回

再婚直後、「夫の元妻」とトラブル発生! 「よくものうのうと……」養育費増額の主張に怒り収まらず

2021/06/15 11:00
上條まゆみ

主人の元妻から調停を起こされた

「主人(優作さん)が離婚したのは、前妻が不貞をし、子どもを連れて出て行ってしまったから。当時はいろいろあったけれど、養育費は一括で払い込み、もう決着がついていると聞かされていたんです」

 過去があるのはお互いさま。だから、前妻の存在は特に気にしていなかった。もう関わらなくてよい相手だと思っていたからだ。それなのに、結婚生活が始まってすぐ、優作さんは前妻から養育費増額調停を起こされてしまった。

「主人から『実は……』と打ち明けられて。初めは『そんな昔の女のことなんか知らん、自分で片付けてよ』と思ったんです。でも、一晩考えて、『いまは私がこの人の妻なんだし、味方になってあげたほうがいいんかな』って思い始めました」

 それで、一緒に弁護士事務所に相談に行った。

「男の人がひとりでいくより、女の人も一緒のほうが話を聞いてくれるかなあと思って」


 相談の過程で、知りたくない話もたくさん聞かされることになった。元妻は、思春期の子どもが3人もいるのに不貞をしたこと。優作さんが問い詰めたら、子どもを連れて出て行ってしまったこと。優作さんは子どもにも会わせてもらえず、家族で暮らしていた家にひとり取り残されたこと。元妻は自分の不貞を棚に上げ、子ども3人分の養育費を請求、優作さんは真摯にそれに応えたということ。元妻はその後、その不貞相手と再婚し、相手との間に2人も子どもをつくったということ。

「彼女のSNSをチェックしたら、このご時世に家族総出でチャラチャラと出かけている様子やらがたくさん出てきて。『なに、この女』って思うと同時に、つらい思いをさせられてきた主人のことが心底かわいそうになりました。『この人を絶対、傷つけたらダメだ』って、女としてというより、母親のような愛情が湧いてきたんです」

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