「PTAのパトロールって、これでいいの?」って言えない!? 市外局番ナシの連絡先、サボりOKの見回り活動の意味
この春、我が子が小学校に入学! と同時に、うわさでいろいろ見聞きしていた「PTA」が、ついに現実のものに。「PTAは任意なんでしょ? 加入しなければいいのに」と思っていたけど、子どもの学校は「加入率100%」……!? 早くも謎ルールに面食らった母が、PTA活動の不可解な仕組みや事件をつづる「PTAには入りません、って言えない!?」。
▼前回まで▼
我が子が入学した小学校のPTAは、現時点では実質、強制加入。「校外委員」の引継会では、手作業の多さ、係や役職決めにおける不可解な「公平」性に直面した。そして今回、「下校指導」係の会議に参加してみると……!?
PTAお手製の自転車用「パトロールプレート」にかかる手間暇
私が1年務めることになった校外委員の「下校指導係」。その会議が行われる平日午前中、小学校のPTA会議室に出向いた。下校指導係の活動は、保護者が任意で自転車に付ける「パトロールプレート」の作成や配布、あとは校外委員全員が行う毎月の「パトロール」、そして来年度の新1年生への下校指導といったところ。
我が子が通う小学校のPTAは、「本部役員」こそ父親も数人名を連ねているが、「委員」は母親が圧倒的多数。しかし、下校指導係のリーダーは夫婦でPTA活動をやっていくスタンスだといい、「プレートの作成作業はなるべくこちらでやりますが、量が多い時は集まってやれたらいいと思います」と、極力、夫婦で業務を進めてくれるとのこと。
自転車用「パトロールプレート」は、ただ作ればいいってものではない。まず、全家庭にアンケートを実施し、希望者(プレートを付ける意思のある人)数のプレートを作成して配布するのだが、アンケートはリーダー側が一括して進める。希望者が多く、プレートを大量に作る必要が出たときだけ、「メンバー全員でやりましょう」と、とてもありがたい提案だ。
アンケートなどPTAから発行するお便りは、USBにひな型が保存されているので作成自体は容易だが、その後のチェック工程が煩雑だ。まずメンバー全員で内容を確認し、校外委員長→担当役員→担当教員→教頭→校長のチェックをもらう。印刷部数も、全児童数だったり、家庭数だったり、時と場合によって違うため、結構ややこしい。ほぼ初対面のメンバーで交代してやるより、リーダー側で一括してやったほうが、確かに効率的な気もする。
肝心の「パトロールプレート」の内容は、「○○小学校PTA パトロール中 小学校・警察の電話番号」が印刷された画用紙にラミネート加工を施したもの。これを自転車に付けることで、子どもがどこの小学校に在籍しているのかわかってしまい、逆に危険な気もするのだが……? しかも、電話番号の市外局番はなぜか省略。スマホの前にガラケーが普及して20年以上たち、東京23区(03)や大阪(06)ならまだしも、地域によっては地元育ちでなければ、市外局番がすぐに出てこない人もいるような?