松本人志、『ワイドナショー』で「オワコンから寿命伸びた」!? ネット記事に苦言連発も「恩恵は多大」
ダウンタウンの松本人志が、ネットニュースに対して苦言を連発している。自身がレギュラーコメンテーターを務める『ワイドナショー』(フジテレビ系)の5月2日放送では、東京オリンピック・パラリンビックの話題を紹介。関連してオンラインメディア「AERA dot.」で公開された記事が取り上げられた。
その記事は、「松本人志、たけし『東京五輪反対』大御所たちが『もうやめたら』の声をあげ出した」というもの。それだけ見ると、松本が東京五輪について中止を求めたように受け取られるが……。
「実際には、そこまで松本は言っていません。記事化されている発言は、4月25日オンエアの同番組からのもの。3度目の緊急事態宣言の期間は当初、5月11日まででしたが、これが、当時5月17日で調整されていたIOC・バッハ会長の来日に合わせたのでは、という声が紹介されたのです。これを受けて松本が、『オリンピックは別腹みたいな考え方はやめてほしい』と異論。続けて、『みんな、今一つ足並みがそろわないのはオリンピックをやりたいがためにケツ叩かれているような気がする』からだと語っていました。この論調を受けて『AERA dot.』が『もうやめたら』と見出しを付けたのでしょう」(芸能ライター)
そして5月2日の番組で、この記事を取り上げた松本。「『もうやめたら』って誰が言ったんですか? これ見たら俺が言っているみたいになるんじゃないの」と否定したあと、「こんなこと、ひと言も言ってない。もちろん、オリンピックが相当厳しい状況にあるだろうなって思ってますよ」としながらも、「こんなん出されたら選手の人たち、がっかりですよね。松本、そんな感じかって」などと話していた。
「確かに、見出しによる誘導はあったかもしれません。こういう“釣り”はよく見られる手法ですが、松本に見つかってしまったのが運の尽きでしたね。これまでも松本は、昨年末の『絶対に笑ってはいけない大貧民GoToラスベガス24時』(日本テレビ系)に関連した、東スポWebの『アンジャ渡部建が〝不倫三銃士〟結成か』という記事に、『めちゃくちゃガセです。面白くないよ』と一喝。これは渡部が、かつて同番組に不倫騒動の渦中で出た袴田吉彦、原田龍二と共演するのではという記事でした」(同)
また、2017年にはwebサイト「日刊大衆」が掲載した『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』(同)のスタッフに関するニュース記事についても、松本は謝罪を要求。それは、同番組の元チーフプロデューサー・菅賢治氏と総合演出の斎藤敏豪氏がクビになったと報じる内容で、「ガキ使の菅さんとヘイポーがクビ? 2人に失礼やわ」などとTwitterで否定し、「2人に謝って」と要求。「日刊大衆」はその直後に当該記事を削除し、謝罪記事を配信した。
ネットニュースの記事について、悪しきものとばかりに糾弾を繰り返す松本だが、一方でこんな声もある。
「現在の松本が今の若者にも認知されるようになったのは、この『ワイドナショー』が寄与しているところが大きい。14年4月、番組が深夜から日曜午前に移動するまで、松本はコント番組『松本人志のコントNHK』(NHK)『おもしろ言葉ゲーム OMOJAN』(フジテレビ系)など気鋭の番組を立ち上げていましたが、メディアでは『もう終わった』と揶揄されていました。その後、『ワイドナショー』がスタートして発言が話題を呼び、ネットニュースに取り上げられると同時にSNSを駆け巡ったことで、松本が再注目を浴びることに。つまり“オワコン”呼ばわりされていた松本が、ネット記事で芸人寿命を伸ばしたともいえる。ネットやSNSの功罪というものがあるとしたら、これは“功”の部分なのです。恩恵は多大です 」(業界関係者)
また現在、松本はソフトバンクやAmazonプライム・ビデオ、またコンビで無添くら寿司、スマートニュースといったCMのイメージキャラクターになっているが、「『ワイドナショー』以前のCM本数はそこまで多くなかった。ネット記事やSNSによって若者世代に新たに認知されたことで活躍の場が広がったことは、彼自身が一番よくわかっているはず」(同)だという。
つまり、松本からの批判を恐れずに言えば、“持ちつ持たれつ”なのかもしれない。
(村上春虎)