皇室に起こった“婚約破棄”騒動、信じられない「ムチャな理由」! 宮様のワガママで大波乱
皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます!
眞子さまと小室さんよりお騒がせ! リアル婚約破棄の皇族
――小室圭さんが長文レポートを出してから、その内容に批判が殺到しています。ネットでは「小室さんとの結婚は考えなおすべき」という論調がいっそう高まった気がしますが、一方で、宮内庁は「眞子さまと小室さんの結婚は規定事実」という構えのようです。過去の皇族方に「婚約解消」の騒動はあったのでしょうか?
堀江 大正時代末~昭和時代初期に、有名な婚約破棄事件がありますね。結論から申し上げると、天皇の結婚の許可が下りた後でも、皇族の婚約破棄は可能のようです。それには凄まじい困難が伴うのですが。
天皇による結婚のおゆるし、つまり裁可が下りたということは、結婚の命が下ったも同然なのですね。とくに皇族は天皇陛下には絶対服従ですから、天皇の命令を拒絶することは無理なのです。この場合、皇族の婚約者が、結婚を辞退するという場合に限って、つまり皇族が、相手から「振られる」という形でなら、婚約解消が可能になりうるのです。
今回お話するのは、久邇宮朝融王(くにのみや・あさあきら・おう)という、近代の皇族の中でも1、2を争うお騒がせの宮様のお話です。
――久邇宮家……どこかで聞いたような……。
堀江 詳しい方はピンと来るかも知れませんが、この方は昭和天皇の皇后である良子さまの父宮でいらっしゃいますね。
さて、1917年9月、久邇宮朝融王と酒井菊子さんの結婚は、両家で結婚の「内約」が交わされ、その年のうちに大正天皇から「内許」が与えられることで動き出しました。これは内定にあたりますが、内許が与えられた時点で、引き返すことは一気に難しくなるのです。
大正天皇の病気の関係で、内許につぐ「勅許」を与えたのは、裕仁親王でした(のちの昭和天皇)。これが1922年6月のことですね。
――ちなみに、眞子さまと小室さんの結婚について、現在の上皇陛下からおゆるしが下りたのは、2017年9月3日のことです。
堀江 眞子さまと小室さんの結婚が、その後に問題が噴出したことでストップしているように、久邇宮朝融王と酒井菊子さんの結婚も、そこで止まってしまったのです。しかし、その理由は朝融王が、菊子さんと「結婚したくない!」とワガママを言い出したことでした。
――えええ……! なぜ急にイヤになったんですか?
堀江 朝融王ご本人の主張では「菊子さんの貞操問題」だそうです。男性関係で妙な噂が立っている女性と私は結婚したくない、と。