4人に1人が「5月病」を経験……悪化するとうつ病に!? 42歳女性「体と心の不調」を改善した体験談
「最近、些細なことでも落ち込む」「まったくやる気が出ず、ネガティブな考え方をしてしまう」……そんな方はいませんか?
新生活が始まってからしばらくたち、徐々に環境や人間関係に慣れてくる頃。そんなこの季節に起こる「5月病」は、昔から多くの人を悩ませてきました。進学や就職、転勤、転職、部署異動など、環境の変化はさまざまなうえ、新型コロナウイルスの感染拡大も心配……悩みのタネは尽きませんよね。そこで今回は、医師の木村眞樹子先生に、5月病の原因と改善方法について教えてもらいました。
1.原因不明の体調不良……“やる気”が出ず、体が動かない!
今回ご紹介するのは、憂鬱な気分や体調不良に悩んでいた亜希子さん(仮名)42歳のエピソードです。昨年4月、新たな部署に配属された亜希子さんは、早速新プロジェクトを担当することになったものの、体と心の不調を感じていたそうです。
「4月下旬から5月に入る頃、突然、やる気が出なくなってしまったんです。憂鬱な気分が不意にやってきて、すぐに疲れを感じるように。職場の人たちからかなり期待されていて、『あなたなら絶対できる、頑張って!』と応援されていたのですが……。周囲の期待が大きい分、やる気の出ない自分に罪悪感を抱き、さらに落ち込むという悪循環。そこに新型コロナへの心配も重なって、このままだと、会社にとんでもない迷惑をかけてしまいそうで、新プロジェクトを辞退しようと考えるほどでした」
仕事は順調なはずなのに、なぜかやる気が下降してしまった亜希子さん。しかも、この不調は仕事だけでなく、家庭にまで影響したそうです。
「家事もまったくやる気にならず、部屋がだんだんと散らかっていきました。『やらなきゃ』と思うのに、体が動かない。一緒に暮らしている家族からも『怠けてないで、家事やって!』と注意されましたが、正直、家族との会話すら面倒になっていたんです。家族関係も悪くなり、家の中で孤立した状態が続きました。
今までは、趣味の食べ歩きでストレスを発散していましたが、コロナ禍でほとんど外食をしなくなり、そもそも食欲も湧かず……。また、体は十分疲れているはずなのに寝つきが悪くなり、睡眠の質がかなり低下。体も心もだるくなり、原因不明の体調不良が続く日々を送っていたんです」
周囲に迷惑をかけていることが、さらに悩みになっている亜希子さんのような状況は、かなりつらいですよね。そこで今回は、5月病の原因や改善方法についてご紹介していきます。