コラム
“中学受験”に見る親と子の姿
中学受験で要注意「こんな校長先生はダメだ」! 学校説明会のスピーチで「○○自慢」は、候補校から外すべき!?
2021/04/25 16:00
数年前の話だ。合同学校説明会に出向いた受験生の母・朱里さん(仮名)は、ある校長の話に驚いたという。
その説明会では、学校トップ陣が入れ替わりで自校を紹介する“5分間スピーチ”というものが行われたそうだ。朱里さんは、自宅から近いという理由もあってX学園の話に期待していたという。ところがX学園の校長は、その5分の持ち時間のほとんど全てを「校長自身の自慢話」に費やした。どうやら、新任としてよその学校から移って来たばかりのため、自校のことを語れなかったという背景があるようだが、朱里さんはX学園への興味が失せてしまった。つまりその瞬間、受験校候補からX学園を外したというのだ。
中学受験界は、「ママ友情報」という口コミ情報が幅を利かせる世界でもある。そのせいかは判断つかないが、朱里さんをガッカリさせたX学園は、人気度としては低迷している。
このように学校説明会で、トップが“本人の自慢話”をするケースは意外と多い。もし、ここで、保護者に受験校候補選びのアドバイスをするのならば、「トップが自分の自慢話をするのはNGだが、生徒の自慢話をするのはOK」ということに尽きる。
学校の主役は「生徒」。次代を担う子どもたちを預かるという責任を熟知しているトップの口からは「生徒のため」という熱い思いしか出てこないものなのだ。
逆に朱里さんは、同じ説明会の席上で、まったく受験校候補に挙がっていなかった学校が気になったという。
その学校であるC学園の校長の説明は、こんな感じだったらしい。
「本校の自慢は生徒。本当にウチの子たちは可愛くて! 全員が自慢の子たちです。ぜひ本校にいらして、直接、確認してみてください。いつでも歓迎します」