ブリトニー・スピアーズにまつわる騒動を振り返る【前編】――大ブレークから転落、「精神的に不安定」なワケ
米紙ニューヨーク・タイムズが制作した「ブリトニー・スピアーズに対し適用されている後見人制度の問題について掘り下げていく」ドキュメンタリー番組『Framing Britney Spears(ブリトニー・スピアーズをはめる)』が、今年2月に米Hulu/FXで公開。大きな反響を呼んだ。
自分で物事の判断ができない高齢者や、肉体的・精神的な障害があり、身の回りのことができない人たちをサポートするためにある後見人制度。ブリトニーが、なぜその制度下に置かれているのか? 何が問題視されているのか。これまでの流れを見てみよう。
1981~98年:ミシシッピ州で誕生、16歳で一気にスターダムを駆け上がった
ミシシッピ州の小さな街で誕生。父親ジェイミーは建築業で働き、母親リンは専業主婦。父親は大酒飲みで、酔って怒鳴ることも多かったという。
マドンナに憧れ、歌うことが大好きだったブリトニーの歌唱力が並外れていると気づいた母親は、歌、ダンスのレッスンを受けさせ、数多くのタレントコンテストに出場させた。彼女を精神的に支え、励ましてきたのは母親で、献身的なステージママだった。
11歳で人気番組『ミッキーマウス・クラブ』にレギュラー入りしたブリトニーは、13歳の時にマネジャーとして迎えたラリー・ルドルフの勧めで、ソロアーティストを目指す。そして、ジャイヴ・レコードと契約を結び、16歳の時にリリースしたデビューシングル「ベイビー・ワン・モア・タイム」(1998)で大ブレーク。一気にスターダムを駆け上がった。
2002年:ジャスティン・ティンバーレイクと破局
2年間交際した『ミッキーマウス・クラブ』共演者でアイドル仲間だったジャスティン・ティンバーレイクと破局。ジャスティンは「Cry me a River」のMVで、ブリトニーに浮気されたことが破局原因だと匂わせ、ラジオのインタビューで彼女と体の関係があったことを告白した。「結婚するまで処女を守る」と公言していた、“小悪魔だけど清純”なブリトニーのイメージは一変。タバコを吸う姿がパパラッチされ、03年の『MTV VMA』のパフォーマンスでマドンナとキスをしたことで、「少女たちの悪い見本」だとバッシングされるようになった。