小室圭氏は国民の望むものがわかっていない。「切実に名誉の問題」と語る“小室ブリーフ2021”に思うこと
小室氏にとって「名誉を守る」とは何を意味するのか。おそらく、小室氏は名誉を、名誉権にもとづく「権利の問題」と考えていて、むやみやたらに侵される筋合いはないと考えており、だからこそ、お金を渡せば金銭トラブルが解決することがわかっていながら、「あえて渡さない」選択をしたのだろう。小室氏が自身や母親の名誉を重んじていることがよくわかるが、一つ視点が抜け落ちていやしないか。
国語辞典を引くと、名誉とは「社会的に認められている、その個人または集団の人格的価値。体面。面目」と書かれている。つまり、名誉とは個人の権利や尊厳であると同時に「他人からどう見えるか、社会からどう判断されるか」という客観的な視点も必要とするわけだ。
小室氏がどんな人物なのかを、国民は知らない。しかし、「社会的に認められている、その個人または集団の人格的価値。体面。面目」という意味の“名誉”を考えるなら、小室氏に心もとない点があるのは確かだ。
大手銀行に勤務していた小室氏は、眞子さまにプロポーズした後、銀行をやめてしまう。国際弁護士になりたいという夢を捨てきれなかったためと報道されていたが、実家が援助してくれる場合は別として、庶民の世界では、仕事で一人前になって生活の目途が立ってから結婚するほうが多数派だろう。きちんと国際弁護士になってからプロポーズすればいいものを、順番がおかしいため、世間に「眞子さまの持参金目当て」「ロイヤルブランドの利用」という悪い印象を持たれてしまうのではないか。
人は誰しもバイアスをかけて物を見る。年収1億の青年が「世の中はカネではない」と言えば、「仕事ができる上に、拝金主義ではない、高潔な人物だ」と好意的に受け取られることもあるが、健康なのに働こうとしない若者が同じことを言ったら、「理屈はいいから、働けよ!」と叱られてしまう。では小室さんはどうかというと、たとえ現在、米ニューヨークアメリカでの司法試験に向けて猛勉強中とはいいえ、社会的な条件で見れば、職務経験の少ない29歳の学生だけに、マイナス方向のバイアスがかかっている。その上、金銭トラブルも明るみになってイメージはよろしくない。小室さんが自身の名誉を守りたいなら「論より証拠」で、自分の“社会的”名誉を上げるしかないのではないか。