鹿児島県民のふるさとの味、甘めの醤油「母ゆずり」! 刺身はもちろん、オススメの時短レシピを紹介
――地元で愛され続ける、家庭料理の味。北海道から沖縄までそれぞれの地域でロングセラーを誇るローカルな商品を、調味料ソムリエ/野菜ソムリエ・MICHIKOさんが紹介していきます。
鹿児島県の味「母ゆずり こいくち」
醤油は「ふるさとの味」を取り寄せする方が多い調味料だと言われていますが、皆さんはいかがですか。今回は鹿児島の甘めの醤油「母ゆずり」です。
鹿児島は海に囲まれた温暖な気候風土で、本州で食べられている発酵食品よりも塩分控えめで“甘め”の文化です。江戸時代は海外との貿易もあり、砂糖が手に入りやすかったようですが、東南アジアも甘めの文化なので、似ていますね。
創業110年を迎える「有限会社かねよ みそ しょうゆ」は常に地元の主婦の声を聞き、商品に反映してきたとか。「母ゆずり」のネーミングのイメージは、お子様がおいしく食べられるように、がコンセプトです。
新式醸造醤油という製造法で、18カ月かけて大豆の旨味を抽出した天然醸造生揚げ醤油と、試行錯誤して作りあげられた自社製造のアミノ酸液をブレンドして、じっくり寝かせて造りあげられています。控えめな塩分と甘みの度合いがこだわりで、原材料の味も変わる中で、親から子、孫へと、次の100年も変わらない味を受け継いでいきたい味わいです。
【母ゆずり】楽しむためのポイントレシピ
特徴はまったりとした甘味と旨味、嫌味のない切れの良さです。おひたしや冷奴、納豆などによく合い、炒め物や煮物を作る際には砂糖やみりんを使わなくても、これ一つで味が決まります。
元々、魚がおいしく食べられるようにと作られた醤油なので、刺身はもちろん煮魚や肉類に漬け込んで焼くと、おいしいです。蒸し野菜などのタレとして、黒こしょうやごま油、バルサミコ酢等と合わせるのもオススメ。ローストビーフや馬刺しのタレとしても、絶品です。また、チーズやワイン等熟成したものと、相性が良いですよ。
開封後は冷蔵庫で保存しましょう。これ1本あれば、あなたも料理上手に♪
【母ゆずり】アレンジレシピ:シーフードとアスパラの醤油炒め
調味料は醤油、これひとつだけ! 春らしいコンビネーションで、優しい味わい♪ 醤油とシーフードの甘味と旨味の相乗効果でおいしさアップ♪
【材 料】(2人分)
・アスパラガス 4本
・玉ねぎ 1╱2個
・シーフードミックス(冷凍) 250g
・こめ油(サラダ油) 大さじ1
・醤油 大さじ1
【作り方】
1.アスパラガスは根元の固い部分を折って長さ4cmに切り、玉ねぎは7mm幅に切る。
2.鍋にこめ油を熱し、シーフードミックス(凍ったまま)と1を加え、蓋をして中火で炒め蒸し煮にする。
3.具材に火が通り水分がなくなれば、醤油を加えて炒め混ぜ、器に盛る。
*シーフードミックスの臭みが気になる時は、具材に酒(大さじ1)を加えるとよい。