コラム
知られざる女子刑務所ライフ112
離婚して10年たっても「元のりピーの夫」と言われるのは仕方ない――元女囚が考える、覚醒剤との決別
2021/03/07 16:00
Tさんは、おそらくまた懲役でしょうが、その後はダルクの寮に戻るようです。そのほうがええと思います。
今回逮捕された時はダルクを出て池袋の近くで独り暮らしをしてたそうですが、クスリをやめたかったら、独りはアカンですよ。寂しかったり、退屈だったりで、ついクスリのことを考えた時に、誰かが見てなければ、どうしても「ちょっとだけなら……」てなりますから。
Tさんは、裁判で、ツラい時に偶然再会した友達から売ってもらって、「どうしても苦しいときに夜(一人になった時に)、少しだけ」使てたそうですが、わかりますね、この感じ。
もうやめたいんやけど、これで終わりにしようと思うんやけど、やっぱり使うてしまう……。瑠美もそうでした。
「そんなのはウソ。反省なんかしてるわけない」と言う人もいてるでしょうね。それは言われてもしゃあないです。クスリをやってた人は、みんな言われることです。
ほんまにやめたかったら、そこからが勝負です。瑠美もコロナのせいで経営不振とかいろいろいろいろ問題がありますが、おかげさまでクスリに逃げずになんとかやっています。
だいぶ前ですが、彼とのことでボロボロになり、こんなに責任ある立場なのに、クスリのことが頭をよぎったこともありました。……苦しいから(クスリを)やっちゃおうかな、と。でも、守るべき職場のスタッフや、お客様の顔が浮かんできて、踏みとどまれたんです。
結局は自分が決めることです。自分の人生ですから。守るべきものを考えて、自分に打ち勝ちましょうね。Tさんも、がんばってほしいです。
最終更新:2021/03/07 16:00