エルメスの5.5万のスカーフが、60万以上に!? フルオーダーした「額縁」到着も、思わぬ“盲点”でさらなる出費が……
――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。
皆さんは覚えていらっしゃいますでしょうか。私が61万円かけてオーダーしたスカーフの額縁を(連載第43回参照)。あれがついに納品される日が来たんですよ。私はこの日のために壁に取り付けるフックを購入し、「さあ、かかってこいやあ!」と待ち構えていました。
そして当日――。2人の屈強な男性が額縁を家の中に運んできました。そして、私と母はあぜんとしました。「デカい」とは聞いていましたが、想像の1.5倍くらいデカい。めちゃんこデカい。両手を広げてなんとかつかめるレベル。その額縁を見た母は、どんどん顔が険しくなっていきました。
「どーすんのよ、これ」
苛立った様子で私に鋭い声をぶつけてきました。
「どうするって……飾るよ」
私がそう答えると、「フックなんてだめだからね! 壁がはがれてきたらどうすんのよ! 家壊すなんて許さないからね!」と母。ぐぬぬぬぬぬ……。じゃあ、どうするんだ! 床に置いておくしかないじゃないか!
かくして私は母とバチバチにやり合い、ゼイゼイ言いながら自分の部屋へと運びました。とりあえず壁に立てかけることにしたものの……、床に置いていると、全然高級感がないといいますか、飾ってる感がありません。
私は額縁を購入して早1日で「これはすごい失敗した買い物ではなかろうか……」と思い始めました。確かに額縁自体はかっこよいし、イメージ通りなのですが、壁に飾れないんじゃ意味がないではありませんか。どこの世界に60万もする額縁をきったねー部屋の床に置く奴がいるんだよ。あ、「部屋片づけろ」ってアドバイスはやめてください。はあ……。
諦めきれなかった私は、「重い 額縁 飾る 方法」でネット検索することに。すると「重い額縁にはピクチャーレールがよいです」という記事を見つけました。ピクチャーレール……ってなんだ?
そこに書かれていた説明によると、ピクチャーレールとは、天井の柱にレール金具をつけてそこからワイヤーフックで絵を吊るすものなのだそうな。見ると、15kgや30kgなど、かなりの重さに耐えられるものがありそうです。
私は「これだ!!」と飛びつきました。そうよそうよ、なんか変だと思っていたのよ。だってこの世の中、バカでかい家に住んでめちゃくちゃデカい絵を壁面に飾っているお金持ちなんて、わんさかいるはずだもん! 確か、ZOZO創業者の前澤友作氏も、とんでもなくデカい絵を買っていたわよね!? あれはピクチャーレールというもので吊るしていたのかあ、なるほどねえ~~~!!
思い立ったが吉日。すぐに私は大工さんを探し、ピクチャーレールの取り付けを依頼することに。5万円くらいだったらお願いするかあ……とドキドキしながら見積もりを出してもらったのですが、なんと見積額1万5,000円でした! 安い!!
そんなわけで、週末には大工さんがやってきてサクッと取付完了。私の15kgの額縁も無事に壁面に飾ることができました。壁面に飾った瞬間、高級感がバーンと出ました。やったー!! バンザイ、バンザイ!! これで末代まで飾れるぞ!
~後日談~
その後、ふとした興味から「ピクチャーレールって、大工さんにしか買えないものなのかしら? 今回は1mのピクチャーレールをつけてもらったけど、壁面いっぱいにピクチャーレールを取り付けることも可能なんだろーか?」と思い、ネット検索することに。結果は……、「フツーに買えました」。しかも、1m四方であれば、ピクチャーレール自体は4,000円くらいで買えました。ははは……。工賃として1万1,000円も取られたってわけね。とはいえ、私は中学の工作の成績1の女ですから、ピクチャーレールがあろうと、上手につけられたとは思わないのでヨシとします……。ああ、日曜大工のできる女になりたいッ!!
■今回の出費 1万5,000円(ピクチャーレール取り付け費)