インタビュー

大阪府知事・吉村洋文氏は、謝れないリーダー!? 「まるでカッコつけの子ども」上西小百合が維新もろともぶった斬る!

2021/02/11 16:00
サイゾーウーマン編集部

吉村府知事、「ガラスの天井」反論ツイートの気になる点

維新は大阪府民のプライドをくすぐるのが上手?(Getty Imagesより)

——吉村府知事が1月、コロナ新規感染者が急増した状況を「一挙にガラスの天井が突き抜けた」と述べて、炎上した件はいかがでしょう。「ガラスの天井」はそもそも「女性のキャリアアップを阻む目に見えない障壁」を意味する言葉なので、誤用としか思えないのですが、それを指摘されると、謝るどころか、Twitterで「蓮舫議員や太田議員が、吉村が『ガラスの天井』を間違って使ってる!と一生懸命だが、僕が役所内の『ガラスの天井』を打ち破る為に何をしてるのかも知らないんだろうな。その意味で使ってない(後略)」と反論しました。

上西 こういう使い方をしている時点で、「ガラスの天井」の意味はわかっていないですよね。それにツイートの中で、自民党の太田房江議員と立憲民主党の蓮舫議員の名前を出してるのが気になります。というのも維新は、元府知事である太田さんについて、「あの人のせいで大阪はひどい目に遭った」とボロカス言うことで、党の宣伝をしてきたんですよ。だから維新支持者は、太田さんを嫌う傾向がある。また保守派である維新支持者は、革新派である蓮舫さんのことも敵と見なします。吉村さんは、自分の味方が「そうだそうだ!」と盛り上がってくれることを期待して、この二人の名前を出したんだろうなぁと思ってしまいます。

——大阪府民は、「謝れないリーダー」をどう思っているのでしょう。

上西 「折れない」「強い」リーダーが好きというのは、府民性としてあると思います。ただ、謝る人が嫌いかというと、そうではなくて、先ほども触れたように、橋下さんは「オカンに叱られちゃったよ」という謝罪で、府民から「トオルちゃんかわいいわね」なんて親しまれていたんですよ。ただ、吉村府知事が橋下さんと同じことをやると、キャラにそぐわないですし、頼りないというか、アホっぽく見えてしまうかもしれませんね。

——吉村府知事が「謝れない」というのは、府民に好かれるための戦略でもあるのでしょうか。


上西 いや、単純に性格だと思いますよ(笑)。吉村府知事というか、維新が好かれているのって、府民のプライドをくすぐるのが上手だから。大阪都構想もその一つでしょう。住民投票で否決されましたが、維新は府民を「東京と肩を並べてやっていける」「もしや東京に勝てるんじゃないか?」とワクワクさせたんです。それに、維新って大阪でしか根付かなかった、いわば名物。府民は「大阪だけのもの」を守らなければという気持ちも強いんです。

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