イギリス官邸の“権力猫”とは? 「ねずみ捕獲長」として大活躍、英国民に愛される“猫画像集”
16年12月に内閣府専属のねずみ捕獲長として、親子で就任。動物保護施設ザ・シリア・ハモンド・アニマル・トラストから母猫イーヴィーは1歳半、息子オジーは生後半年で迎えられた。イーヴィー(Evie)は初の女性事務次官エブリン・シャープ(Evelyn Sharp)に、オジーは公務員のガイドラインである通称オズマザリー・ルールを規定したサー・エドワード・オズマザリー(Sir Edward Osmotherly)にちなんで命名された。2匹は外には出ずに、4階建ての内閣府内をくまなく見回り、ねずみに目を光らせる忙しい日々を送っている。
母イーヴィーのTwitterアカウントは、4万6,000人を超えるフォロワーを持つ。19年4月から更新はされていないが、同月に政府平等局に異動となったと発表。雌猫であるイーヴィーが、女性の活躍推進に係る局に移動となったことは大きなニュースとなり、「首相官邸のラリーよりも有能に違いない」と話題になった。
ヨルダンのイギリス大使館 アブドゥンのロレンス
17年に、ヨルダンの首都アンマン市内アブドゥンに位置するイギリス大使館のねずみ捕獲長に就任。動物福祉愛護協会から抜擢された。「アラビアのロレンス」をもじって命名された彼は、白地に黒のユニークな模様がある、美しい毛並みの猫である。公式Twitterには、1万を超えるフォロワーがおり、使用期間中の様子を撮影した投稿動画は15万回近く再生され、ネット上でたちまち話題になった。
19年12月にパーマストンが病気がちだという報道が流れた時には励ましのツイートをし、療養から現場復帰した時には祝福ツイートを投稿。気遣いができる外交猫だと好評だ。
Twitterでは、ヨルダンが平和で豊かな国であることをアピールし、英国からの観光客を誘致するなど重要な役割を担っていた。新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大している今では、ステイホームの重要性を写真付きで投稿している。
番外編:フランス外務省 ノニ
パリのオルセー通りに位置するフランス外務省庁舎にも、ねずみ捕獲長を務める猫がいる。古い建物であることから、ねずみが増殖し「人間対ねずみの戦争状態になった」ため、解決策として猫を採用。
公開されている情報は少ないが、イギリスのフランス大使館の公式Twitterで「フランスの外務省にもねずみ捕獲長がいる」と紹介されたことがある。その際、名前は「ノニ」であると明かされ、話題になった。