高嶋ちさ子、20年間「心療内科通い」を告白……彼女が「努力ばかりしてきた小さな女の子」に見えるワケ
ヴァイオリニストの高嶋ちさ子が、1月20日放送の『突然ですが占ってもいいですか』(フジテレビ系)に出演し、20年間心療内科に通っていることを告白した。
同番組内で、占い師に「メンタルが強そうに見えて、強くないんです」と指摘されると、高嶋は「強くないですよ」と認め、「ずっと20年間心療内科通ってますから」と明かしたのだ。
高嶋といえば、歯に衣着せぬトークで、近年バラエティに引っ張りだこの存在。「怒りっぽい」という性格も広く知られ、過去には、約束を破ってゲームに興じる息子に怒り狂い、ゲーム機を手でバキバキと折ったエピソードを披露し、「虐待ではないか」と大炎上したこともある。
また先日も、子育てトーク中、「息子と娘なら、ハズレくじとアタリくじ」と発言したことが、「子どもに失礼すぎる」「自分も男の子を育てているのに」などとネット上で物議を醸し、彼女の乱暴な物言いに拒否感を覚える視聴者が続出した。
そんな怒りっぽく、乱暴なイメージの高嶋だが、その実態は、長年、心療内科に通院するほどメンタルが弱いとあって、驚く人も少なくないはず。しかし、サイゾーウーマンで「有名人深読み週報」を連載するライター・仁科友里氏は、彼女をかねてから「親の言うことをよく聞いて、努力ばかりしてきた小さな女の子」と捉えていた。
その理由とは何か……今回、高嶋の人物像に迫るため、仁科氏の執筆したコラム「高嶋ちさ子、豪快な乱暴者キャラの奥に見え隠れする『真面目な女の子』の姿」を再掲する。
(編集部)
(初出:2016年10月27日)
高嶋ちさ子、豪快な乱暴者キャラの奥に見え隠れする「真面目な女の子」の姿
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の芸能人>
「ぼけっとしているところが可愛いです」高嶋ちさ子
『徹子の部屋』(テレビ朝日系、10月20日)
バイオリニスト・高嶋ちさ子がバラエティ番組に出る時、披露するエピソードの三本柱は「肉が大好き(野菜は大嫌い、肉にはあまり火を通さずに食べる)」「せっかち」「キレやすい」である。「クラシックの音楽家はお上品」という固定観念があればこそ、生きてくるキャラではないだろうか。バラエティ番組の男性司会者は、よく高嶋を「豪快」と表現するが、私が彼女から受ける印象は「おびえてる人」「甘えてる人」である。
自らのキレる性格をネタに笑いを稼いできた高嶋だが、思わぬ炎上も経験している。「東京新聞」のコラムで、息子と“宿題が終わったらゲームをやっていい”という約束をしたにもかかわらず、その約束を守らなかったので、怒り狂ってゲーム機を手でバキバキと折ったと書いたところ、「虐待ではないか」の声が上がり、炎上してしまったのだ。「バキバキ」という擬態表現からは、「ちょっと面白いこと言ってやろう」という高嶋のサービス精神に似た意図を感じるが、この件に関してはスベってしまったようだ。
10月20日の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際、高嶋はこの騒動を振り返り、一般人からTwitterに「オレのDSを折ったのはおまえか」「おまえのバイオリンを折ってやる」と見当違いかつ脅迫的なリプライを受けたと明かしていた。
また、この件と直接的な関係があるかわからないが、感情の起伏の激しさに悩んだ高嶋は心療内科を受診し、そこで医師に怒りの感情の多さを指摘され、「強迫観念が強い」「物事の解釈の仕方が0か100」「(ちょうど)いい加減に生きなさい」と指導されたそうだ。高嶋は医師の「強迫観念が強い」という言葉を「真面目すぎる、完璧主義」と解釈しているようだが、私には疑問である。なぜなら、真面目さに由来するイライラを経験した人全員が、キレて周囲に当たるわけではないし、そういう人たちはどちらかというと、他人にキレるより自分を責めるように思えるからだ。
高嶋の持つ強迫観念とは「〇〇しないと、悪いことが起きる」という、地面から手が2本にょっきり伸びて地中に引きずり込まれるような、“不安”や“恐怖”なのではないだろうか。真面目と不安は似て非なる。「あれをしなくちゃいけない」と思うのが真面目さなら、「あれをしなくちゃいけない、そうしないと大変なことになる」と思うのが不安である。