コラム
仁科友里「女のための有名人深読み週報」
西野亮廣のオンラインサロン会員になっても……「夢をかなえることは難しい」と思ってしまうワケ
2021/01/21 21:00
A氏に限らずだが、オンラインサロンでの経験を生かし、ビジネスで成功するのは難しいと思う理由はほかにもある。
そもそも彼らが憧れる「ビジネスの世界で成功し、オンラインサロンを展開している人」は、どんな人なのだろうか。
会員数の多いオンラインサロンといえば、ホリエモンこと堀江貴文氏、イケダハヤト氏、箕輪厚介氏らが思い浮かぶが、中退も含めて彼らがいずれも高学歴であることに気づく。仕事の出来に学歴は直接関係ないと思うが、学歴はブランドもしくは信用につながる。大手メディアは経歴が秀でている人を好む傾向があるので彼らを取材したがるし、一方で、注目された彼らもそれを実績もしくは信用に変えていく。また、ビジネスには元手が必要だが、例えば堀江氏は元妻の実家に出資してもらって会社を設立するなど、金銭的に困っていた様子はない。つまり、彼らは高い学歴、または資金力を持っているので、この時点でフツウではないのだ。
西野は学歴こそ突出していないが、芸人としてわずかデビュー2年目で『はねるのトびら』(フジテレビ系)のレギュラーになっていることから考えると、非凡な才能の持ち主といえるだろうし、知名度もある。何も持たない人が成功したのではなく、もともと恵まれている、もしくは成功している人が、新ジャンルに挑戦してさらに成功したという見方が妥当ではないだろうか。
もちろんオンラインサロンとの付き合い方は、人によって違うだけに、うまく楽しめるのなら何ら問題ない。しかしこういった人にビジネスを学ぶたいと思っているなら、やはり不十分ではないか。