サイゾーウーマンカルチャーインタビュー『全裸監督』に「人権侵害」と批判! カルチャー [再掲]インタビュー 『全裸監督』シーズン2発表も抗議の嵐! 黒木香さんから考えるAV女優の「人権」と「プライバシー」 2021/01/05 20:30 池守りぜね(ライター) インタビュー あけましてお知らせいたします。 いよいよ。ついに。とうとう。 『#全裸監督 シーズン2』 今年配信されることが決定いたしました!ジーニアス! お待たせしました。 お待たせしすぎたかもしれません。 もう少々、もう少々だけ、お待ちください。#ネトフリ — Netflix Japan (@NetflixJP) January 2, 2021 2019年に「Netflix」で配信されたオリジナルドラマ『全裸監督』のシーズン2が、いよいよ今年公開される。1月3日には「Netflix Japan」の公式Twitterが同作の告知を行ったものの、SNS上では「#全裸監督シーズン2に抗議します」というハッシュタグが作られ、不快感を示す声が続出。「人権侵害に加担することになるので、Netflixの契約を解除した」といった声まで上がっている状況だ。 AV監督・村西とおる氏の半生を描いた『全裸監督』は、主演の山田孝之をはじめとした俳優たちの熱演が話題になり、過激なセックスシーンを描いたことも「攻めている」などと評価された。その一方、元AV女優の黒木香さんをモデルにした登場人物がいることについて、ネット上では「黒木さんはドラマ化を了承しているのか?」と疑問が噴出。シーズン2の配信に抗議する人たちも、主にこの点を問題視しており、「『全裸監督』は女性の人権を踏みにじっている」「黒木さんの許諾もないままシリーズ化するのは、プライバシーの侵害だ」などと、怒りをあらわにしている。 サイゾーウーマンでは『全裸監督』の配信がスタートした19年に、元AV女優の森下くるみさんと、女性の人権問題に詳しい伊藤和子弁護士の対談を行い、黒木さんのプライバシー権や人権侵害の問題について聞いていた。再び議論が交わされている今、あらためて同記事を掲載する。 (編集部) (初出:2019年12月26日) 【森下くるみ×伊藤和子弁護士対談】『全裸監督』黒木香さんから考える「AV女優の人権」とは 2019年の下半期、大きな話題を集めたドラマがある。それが、動画配信サービス「Netflix」のオリジナルドラマ『全裸監督』だ。AV監督・村西とおる氏の半生を描き、出演者の高い演技力や、地上波では放送できないセックスシーンなどが評判を呼び、シーズン2の制作も決定している。村西氏を語る上で欠かせない存在だったのが、80年代にAV女優として活躍した“黒木香”さんだ。横浜国立大学の学生でありながら、AV女優の肩書を持つという、当時としては特異な存在で、テレビのバラエティー番組にも多数出演し一躍有名に。『全裸監督』では、そんな彼女の半生とAV女優としての活躍が描かれている。 しかし、黒木さんは女優引退から約10年後、「自殺未遂をした」という内容や、消息を追うような記事を掲載した複数の出版社に対し、プライバシーおよび肖像権の侵害に当たるとして、損害賠償を求める民事訴訟を起こしている。そのため、同ドラマ配信後には「黒木さんに了承を得ているのか」など、視聴者の間から疑問の声が聞こえてきた。 Netflix側は「作品制作にあたって、村西さん同様、黒木さんご本人は関与されていません」と回答しており、世間では「無断で名前を使用するのは、人権侵害ではないか」と物議を醸すことに。そこで今回、かつてAV女優として活躍し、現在は文筆家として活動している森下くるみさんと、女性の人権問題について詳しいNGOヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子弁護士に取材を行い、『全裸監督』に浮上した黒木さんの人権侵害問題をどう考えるか、話を聞いた。 次のページ AV女優のプライバシー権とは? 123次のページ 楽天 Yahoo セブンネット NO RULES(ノー・ルールズ) 関連記事 西内まりや、AV女優役で『全裸監督』出演! 元事務所関係者への暴力沙汰で“禊ヌード”説の真相は?【森下くるみ×伊藤和子弁護士対談】『全裸監督』黒木香さんから考える「AV女優の人権」とは『全裸監督』制作と黒木香さんは無関係! “プライバシー侵害”を訴えることは可能か、弁護士に聞いた「日本女性は恐ろしい状況にいる」避妊の選択肢が示す“女の人権”とは?【早乙女智子×福田和子対談】韓流に負けた蜷川実花『Followers』、『今際の国のアリス』の可能性ーーNetflix国内ドラマの課題とは?