2020年、“大炎上”のその後――100日後に死ぬワニ、へずまりゅう、ゆづか姫は今
2020年もSNSやYouTubeを中心に巻き起こった、ネット炎上の数々。もはや日常茶飯事となっているため、一瞬で“鎮火”して人々から忘れ去られ、結末すらわからないまま、あやふやになっている出来事も多い。そこで今回は、2020年にネット炎上を起こした主役たちのその後を追ってみた。
『100日後に死ぬワニ』イベント延期、映画・ゲーム化は続報ナシ
漫画家・きくちゆうき氏が、100日間にわたり自身のTwitterに投稿した4コマ漫画『100日後に死ぬワニ』(小学館で書籍化)。昨年12月12日から今年の3月20日まで、主人公の「ワニくん」が“100日後に死ぬ”という設定のもと、カウントダウン形式で毎日投稿された物語は、多くの読者に感動を与えた。しかし、連載終了直後に書籍化や映画化、グッズ発売などの商業的な情報が続々と解禁され、ネット上では「感動の余韻が台無し」と大ブーイングが巻き起こることに。あまりの用意周到さに、一部からは「大手広告代理店・電通が関わっていたのではないか?」との指摘も上がっていた。
「一時、Twitterのトレンドワードに『電通案件』が入るほどの大炎上となりましたが、3月21日にきくち氏自らこの疑惑を否定。しかし、時すでに遅しといった状況で、ネット上では『すごく好きだったのに、一気にシラケた』『金儲けしか考えてない感じが無理』『だまされたような気持ち。最初から宣伝が目的だったの?』などと、批判が絶えませんでした」(芸能ライター)
そんな中、4月1日からは東京・池袋と大阪・日本橋で同作とのコラボカフェ『100 WANI CAFE』がオープンしたものの、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3日後の4月4日に臨時休業及び開催延期を発表。また、同15日~28日には、横浜駅直通の複合施設「アソビル」内で『100日後に死ぬワニ展』が行われる予定だったが、こちらも同様の理由で延期に。一方、7月24日~8月1日の期間限定で、東京駅地下街にポップアップショップが登場していたが、ネット上には「ビックリするほど誰もいない」「本当に営業してる?」といった書き込みが続出。コロナ禍で外出を控える人が多かった上に、炎上によるイメージダウンを象徴するような事態に陥っていたようだ。
「『100日後に死ぬワニ』のTwitter公式アカウントには、現在も10万人を超えるフォロワーがいて、今後の展開を心待ちにしているファンもいる様子。しかし、投稿のほとんどが関連商品の紹介で、すでに発表されている映画化や、“開発中”とされるスマートフォンアプリのゲームについて、現在も続報は出ていません」(同)
なお、きくち氏は12月18日に『ぴったんこカン・カン&中居正広の金スマ合体2時間SP』(TBS系)に出演し、この炎上騒動について告白。Twitterでの連載中に書籍化や映画化の話が舞い込んでいたが、「連載途中で(情報を)出すのが嫌」との思いから、終了直後での発表になったことを明かしていた。その上で、「見ている人がどう感じるのかまでを計算できなかった」「反省しました」などと語っていた。