小林麻耶の夫・あきら。(國光吟)の“スピリチュアル動画”を検証――「遠隔施術」を生業にする彼の正体
國光氏はなぜ、こんな動画を上げるに至ったのでしょうか? ブログを追ってみると、18年12月、妻の威光もあってか、開設まもなく「Amebaオフィシャルブロガー」になっています。ブログを始めてから最初の1年は、夫婦で仲良く料理教室に通う様子や、ゴルフレッスン、旅行の風景など、新婚さんらしいほのぼのとした、当たり障りのない内容がつづられていました。
そんな中、19年12月19日になんの前触れもなく、ブログに「新メニュー【ココロのストレスケア】」の案内が掲載され、面食らってしまいました。「日常の些細な悩みから、これまで誰にも言えなかったことなどを話すことで、少しでもスッキリしていただきたい」とあるので、國光氏が相手の話を聞いてくれるのでしょう。「医療行為ではありません」「専門医の意見をお求めの方はご遠慮ください」との注意書きもありますが、費用は「60分16500円(税込)」とのこと。一も二もなく「専門医の意見」を求めたほうがいいと思うのは、私だけでしょうか?
そして、コロナ禍のせいか、「遠隔施術」の募集を今年4月に開始。続けざまに、5月にはYouTubeチャンネルを開設して「再生するだけ動画」の配信を始め、最近はもはや整体ですらない「再生するだけで部屋・空間の浄化」「再生するだけでチャクラの調整」という動画をアップしています。「チャクラ」の概要欄には、「チャクラの調整をすることで痛みが緩和されたり、カラダが軽くなったり、カラダやココロがスッキリしたりなど、いろいろと良い」と雑な説明がありましたが、だったら部分的な緩和は必要なく、全てチャクラ調整で済みそうですけどね。
YouTubeは公開した動画で収益化を図ることもできますが、國光氏の所属事務所は、医学的根拠の薄い「再生するだけで緩和」という発信で収入を得ることを「OK」とするでしょうか? 昨年6月に麻耶さんとともに生島企画室入りしたはずの國光氏ですが、いまだに同社のタレント紹介ページに名前がないのはなぜなのか、ずっと気になってるんですよね。
「子宮系」から離れる妻と、批判に抗う夫
妻の麻耶さんも、スピ系書籍を多数刊行しているサンマーク出版から『しなくていいがまん』という本を出しています。以前からファンだという心屋氏の“自己啓発エッセンス”が詰まったもので、18年12月10日のブログでは、心屋氏からの著書の紹介に感謝しつつ「心屋仁之助さんに出逢い試行錯誤し、挑戦を繰り返し、頑張ることをやめられましたーーー!!無理をすることをやめられましたーーー!!いい子でいることをやめられましたーー!!」と大喜びしていました。
しかし、麻耶さんはもうしばらく、心屋の「こ」の字どころか、子宮系界隈との関わりについて言及していません。最近は「小林麻耶の幸せ数秘」なるサイトを立ち上げ、本格的にスピリチュアル界に進出しようとしているようですが、子宮系界隈と手を組むかどうか注目しています。
当コラムでも紹介してきたように、人を騙すことに罪悪感を覚えない人が生き残る、怪しいスピリチュアルの世界は確かにあります。心が弱った人は「動画を再生するだけ」では済まずに、信奉してしまうかもしれません。それを利用する稼ぎ方をする“信者様”がたくさんいることも、毎回コラムでお伝えしています。
最近、週刊誌でも、こうした商法の是非を問うような記事が目立つようになりました。「遠隔施術」への批評を受けた國光氏は、「僕が面白おかしく書かれると、麻耶ちゃんがとても悲しみます」などと、麻耶さんを盾にして批判的な報道に抗う姿勢を示していましたが、このまま世間的に拒否反応が強い道を進めば、2人とも悲しみ続けることになるかもしれません。今後も“生まれ持ったパワー”を使って商売するのなら、世間から何を言われても気にしないことが肝心だと思いますよ。