マツコ・デラックス、夫の愚痴吐く妻に「選んだのは自分」! 結婚における自己責任論に思うこと
羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。
<今回の有名人>
「勘のニブい不出来な旦那を選んだのは自分なわけだし」マツコ・デラックス
『5時に夢中!』(TOKYO MX、11月9日)
親しくしていた友人と、結婚や出産を機に距離ができてしまう。ある程度の年齢の女性なら、一度は経験する出来事ではないだろうか。その友達と仲が良いほど、後味は悪いものになる。そのため、「女の友情はアテにならない」と一般化されて語られてしまい、それを否定する声もあるが、現実問題、ライフスタイルが異なっても友人関係を続けるのは、難しい部分があると言えるだろう。
自分の身の回りのちょっとしたこと、例えばお昼に食べたものとか、買い物の戦利品を、友達と話すことに楽しみを感じていたとする。しかし、もし友達が結婚して生活レベルが格段に上がり、買ったものの金額が高額になったり、夫のものを買ったことを報告してきたときに、今までと同じ気持ちで返事をすることができるだろうか。また、友人に子どもができたとして、育児に悩む友達の話を聞いても、共感できないと思う。
こうなると、お互いに消化不良を起こして「話してもなんか面白くない、すっきりしない」という状態に陥り、なんとなく疎遠になってしまう。どちらが悪いというわけではなく、ライフスタイルが変われば関心も変わり、それに伴って人間関係も変わっていくということだろう。仮に一時期疎遠になったとしても、永遠の別れではないし、個人的な経験で言わせてもらうと、「この人は合う」と確信できる人とは、多少のブランクがあっても続くので、気に病む必要はないと思っている。
しかし、その一方で、双方のライフスタイルの変化は関係なしに、確実に友人関係を悪化させ、ヘタすると永遠の別れにもつながるケースというのもあるように思う。
11月9日放送の『5時に夢中!』(TOKYO MX)で、ネットで話題を呼んだ「夫の弁当」に関する悩みをトピックに取り上げていた。投稿者の既婚者女性は、持病の手術のために1週間入院生活を送ることに。退院後、夫から、職場の若い女性が毎日手作り弁当を作ってくれたことをあっけらかんと報告され、モヤモヤしたという。その後、投稿者の女性は、職場の女性にお礼を言うとともに、「これからは私が作る」と告げたそうだ。
番組アシスタントの大橋未歩は、「自分だったら夫に断ってほしい」と話していたが、コメンテーターのマツコ・デラックスは、投稿者が女性に対し、お礼を言って「これからは私が作る」と告げたことについて、「それ(敵意)をむき出しにしないほうがカッコよくない?」と、案に目くじらを立てるなと指摘し、「勘のニブい不出来な旦那を選んだのは自分なわけだし、そんなに気にしなくてもいいのかなって思う」と結んでいた。