サイゾーウーマンコラム朝ドラ『おちょやん』原作NG本の存在 コラム 朝ドラ『おちょやん』リアル人生 朝ドラ『おちょやん』、原作NGになった「ヤバすぎる」ストーリーとは!? NHKヒロインの「ドス黒い」人生 2020/11/21 17:00 堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト) テレビNHKコラム 「豚のエサ」を弟と貪る幼少期 「私の記憶はドス黒い汚点」。 浪花千栄子さんは、自らの若き日々をそう言い切ります。まず、父親がものすごいダメ男なんですね。「鶏のヒナを売り歩く行商人」というニッチな職種なんですけど、浪花さんが9歳の時に、おそらくは芸者あがりの、だらしない後妻にメロメロになってしまいます。 後妻が浪花さんと弟につらく当たるので、「こんな家にはいられない!」となった二人は家から逃げ出し、山で迷います。夜も更け、おなかも空いてきます。 すると何処からか、嗅いだこともない甘い良い匂いが漂ってくるではありませんか……。 二人はフラフラと匂いに惹かれて小屋に忍び込み、そこにあった「何か」を手当り次第に頬張ります。それは人生で未経験どころか、まるで異次元のおいしさで、もう手が止まらない。しかし、そこに小屋の持ち主のおじいさんが異変に気づいてやってきて、二人は見つかってしまいます。 二人が頬張っていたのは、豚のエサでした。正確にはおじいさんが、町のパン屋で廃棄される食パンの耳を、豚のエサとするために買ってきて、豚用に準備していたのに、空腹の二人が豚小屋に乱入、豚からエサを奪って食べてしまっていた、という。まぁ、朝ドラにはできないですよね……。 おじいさんは二人に同情してくれましたが、ダメな父親の心根が変わることなどありません。 小学校に通えたのはたった2カ月のみ。再婚した継母に嫌われ、父親は実の娘を後妻の言うがまま、わずか9歳で大阪・道頓堀の芝居茶屋に売り飛ばしました。どんな貧乏な家でも12歳までは家に置いておくのが普通だったそうですが……。 こうして、浪花さんの「おちょやん」時代の開幕です。 次のページ 児童労働者として搾取され、便所で仮眠 前のページ1234次のページ 楽天 連続テレビ小説 おちょやん Part1 関連記事 朝ドラ「炎上連発」、大河「ゴーストライター告発」NHKドラマ大御所脚本家の醜聞録朝ドラ『半分、青い。』脚本家・北川悦吏子の“革命的な表現手法”“トレンディ霊力”をホメゴロス天皇・皇后両陛下が選んだ「宮妃」は「生活費3億円」のお嬢様!? “ていねいな暮らし”ぶりに庶民は呆然?【日本のアウト皇室史】 『おしん』の監督に声を荒げ、転倒して入院した泉ピン子のちょっとイイ話「えなりかずき・泉ピン子共演NG問題」橋田壽賀子の“暴走”に配慮する石井ふく子