パクリ元「塚田農場」をモンテローザが超えた!? 「山内農場」は“人の褌で相撲”のたくましい居酒屋だった
酒飲みになにかと嘲笑されているモンテローザの素敵なところを、勝手に探求していく当連載。 今回は、「塚田農場」を丸パクリしたとしか思えない「鶏炭火焼 山内農場」で泥酔してきました。
モンテローザ4軒目:鶏炭火焼 山内農場
山内農場は、2012年にオープン。当時大ブームだった、地鶏炭火焼を看板メニューに掲げる「塚田農場」を丸ごと拝借したような、やや高級路線の居酒屋です。
本家の塚田農場は、お店に訪れるたびに名刺がもらえて、課長から部長……などと、役職が上がり肩書が変わっていく「昇進システム」で居酒屋シーンに新風を吹き込んだ気鋭の酒場。会社では昇進できなくても塚田ならすぐに出世欲が満たせるとばかりに、サラリーマンたちが夜な夜な集い、ミニスカ和装の女性店員による“神対応”接客に鼻を伸ばしました。
山内農場は、そんな塚田農場のコンセプトをそのまんま模倣。堂々と「農場」を名乗り、「塚田農場かと思ったら山内農場に入っちゃった!」という、うっかりサラリーマンたちをカモにしてきました。
しかし、やがて塚田農場の「昇進システム」が飽きられはじめ、強気な価格設定から客離れが起こり経営が低迷。山内農場も、“塚田のおこぼれ”だけで集客するのは厳しくなってきました。それでも山内農場は駅前などの好立地に店を構え、コロナ禍ではテイクアウトメニューを半額にしてSNSでバズらせるなど、踏ん張りを見せています。さて、そんな山内農場にはどんな素敵なところがあるのか。胃袋も財布も満足する、最強の飲み方を考えてきました。
酒は芋焼酎ボトル(900ml)がお得
まずは、酒から。キリン一番搾りの中ジョッキ500円(税抜、以下同)、角ハイボール460円、サワー類480円……と、どれも絶妙な高さ。会計を気にせず酔いたいなら、焼酎のボトルを入れたほうが手っ取り早いです。
山内農場は九州料理がメインなので、九州の焼酎ボトルが多数並びますが、おなじみの黒霧島は、900mlで2,880円とやや高い。しかし、一番安そうな山内農場オリジナル麦焼酎のボトルは1本1,180円ですが、容量が500mlと量が少ない……。
そんな決め手に欠ける中、味も良くて値段もお得だと感じた焼酎は、うすにごり芋焼酎黙雷(900ml、1,980円)。Amazonだと1,342円で販売されているので、価格が原価と大きく変わりません。
山内農場の“九州推し”は、焼酎だけではなくサワー類でも発揮されます。「9種類の九州サワー」、「8種類だけど九州ハイボール」、「九州モヒート」(すべて460円)と銘打ったオリジナルアルコールが並びますが、九州は沖縄を入れて8県なのに、無理やり9種類のサワーを作ろうとして、鹿児島のサワーを2つも用意している不思議さ。
また、九州ハイボールは「8種類だけど……」と言い訳のような枕言葉がついてますが、もともと8県なんだから、別にいいのでは? しかも、そこまで「9種類」にこだわっているのに、九州モヒートは長崎と大分の2種類しかないといった間抜けな感じが気になりました。