サイゾーウーマンコラム悪女の履歴書Dir en greyなりすまし超える詐欺事件 コラム [再掲]悪女の履歴書 Dir en grey・京になりすました男だけじゃない! 「元華族」を偽り結婚式開催、マスコミを熱狂させた“伝説の詐欺事件”とは? 2020/10/23 18:02 神林広恵(ライター) 悪女の履歴書 宮内庁「有栖川宮家は大正時代に断絶した」 特に“ミニスカート”がトレードマークの坂上のマスコミ好き、出たがりもそれに拍車をかけていく。だが、その過程で浮かび上がってきたのは、一連の出来事は有栖川宮家であるはずの識仁ではなく、妻となる坂上が主導していたということだ。 多くの取材に対し、口を開くのは決まって坂上で、いかに“殿下”が正当な後継者か、自身たちが愛し合っているかなどをまくしたてる。一方の“殿下”こと識仁はその傍らでほとんどしゃべることはなく、モゴモゴ、モゾモゾと不可思議な態度に終始した。 当時のワイドショーもこのネタを盛んに報じた。そして坂上もまたテレビに登場し、「殿下は有栖川家の祭祀のお手伝いをしている」「披露宴を一度中止したのは、昨年11月に高円宮殿下がお亡くなりになったから」などと、強く主張している。それはまるで注目されている自分に酔っているかのようにも見えた。 同時に彼らの疑惑は結婚式に関しても噴出していく。引き出物の業者に金を払っていない。記念撮影で1万円支払ったのに写真が送られてこない。出席者には燕尾服やイブニングドレスというドレスコードを義務付けたが、会場は立食形式でぼったくり。 何よりとどめは、2人の結婚式に関し、宮内庁はまったく関知せず「有栖川宮家はお世継ぎがなく大正時代に断絶した」としたことだった。 世間の空気はすっかり“ニセ殿下決定”というものだったが、しかし2人はそれでも自らの主張を変えることはない。しかも結婚式後でも2人は入籍をしようとしなかった。 メディアの熱狂とともに次々と暴かれたのは2人の“本当”の経歴だった。 (後編につづく) 前のページ1234 神林広恵(ライター) 伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」(噂の真相)の元デスク。著書に『噂の女』(幻冬舎)、共著に"『日本を脅かす! 原発の深い闇』、『木嶋佳苗 法廷証言』(共に宝島SUGOI文庫)などがある。 記事一覧 最終更新:2020/10/23 18:02 楽天 The world of mercy (完全生産限定盤 CD+Blu-ray) 「Dir en grey・京」のちょうど良さに思いを馳せる 関連記事 殺人の手付金は水晶1000万円――裕福な“箱入り娘”が心酔した教祖【板橋・占い師グループによる射殺事件:前編】恋人の遺体と45日間生活、交際5年の果てに女が犯した「ラストダンス殺人事件」ママ友の子どもを殺めた“ママ”の実像――「音羽幼児殺害事件」から現代へ三角関係で同僚女性を殺害――冤罪疑惑の「恵庭OL殺人事件」、警察情報の嘘と矛盾ワイドショーと小説が生み出した、「愛犬家殺人事件」死刑判決の女・風間博子の虚像 次の記事 『キム・ジヨン』は“男性社会”を可視化する >