コラム
【連載】堀江宏樹に聞く! 日本の“アウト”皇室史!!

天皇の“夜のお出かけ”事情に衝撃!? 「都市伝説」と化した大胆すぎる事件とは【日本のアウト皇室史】

2020/09/26 17:00
堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

――令和二年では、皇族お一人あたりいくら、と決まっているようで、最低でも年額3050万円からのお世界のようですね。なかなかの数字のようにお見受けするのですが……。

堀江 たしかに庶民の目には「巨額」ではありますけれど、庶民にはない大きな出費も覚悟です。あれやこれやで一般庶民よりも、お金がかかるというのは事実です。

 雲の上の方々の生活ですからね。それに皇族方は戸籍がないゆえ、健康保険に入れないので、保険診療が受けられないそうで、すべてが自費。現在でもそのようですよ。皇居内の病院も、皇族は無料とかではないようですし。あれやこれやで一般庶民よりも、お金がかかるというのは事実です。

 天皇家の場合は、宮廷費というものがあって、この中から高額医療費のお支払いも可能なようですが、その他の皇族ということになれば……ということで、ご身分にふさわしいお屋敷の維持・管理、さらに人員の配置などもあり、それらの支払いをいれていくと、そこまで「裕福というわけではない」という「皇族団欒」の記事でのみなさんのご主張は、今でもとくに変わらずといったところでしょうか。

――皇族が自由でいられるかには、「時代の空気」の影響も大きいでしょうね。

堀江 そうですね。例の記事「皇族団欒」が出た昭和後期から平成初期あたりまでの比較的自由な空気は、今はありません。こういう皇族だらけの座談会の記事が出るということは、文藝春秋編集部によると「現在では絶対実現不可能」だそうです。

 高松宮さまが「70歳過ぎたのに都営バスが無料にならないから、美濃部亮吉(みのべ・りょうきち)都知事(当時)に直談判して権利を勝ち取った」とかすごい談話も含まれていて、スリリングでした(笑)。

 皇室の支持率は現代でも高く、文字通りのカリスマです。しかし皇族方に現代の一般庶民が求めているものは、「人間らしさ」より、清く正しく美しい「聖人君子」のイメージが強いかもしれませんねぇ。

 だから秋篠宮家の内親王の結婚問題なども、いろいろと外野が騒いでしまうのでしょうが……今後、どうなるのか、ある意味不安、ある意味楽しみではありますね。

堀江宏樹(作家・歴史エッセイスト)

1977年、大阪府生まれ。作家・歴史エッセイスト。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業。日本・世界を問わず歴史のおもしろさを拾い上げる作風で幅広いファン層をもつ。著書に『偉人の年収』(イースト・プレス)、『眠れなくなるほど怖い世界史』(三笠書房)など。最新刊は『日本史 不適切にもほどがある話』(三笠書房)。

記事一覧

X:@horiehiroki

原案監修をつとめるマンガが無料公開中。「La maquilleuse(ラ・マキユーズ)~ヴェルサイユの化粧師~」 最新刊は『本当は怖い江戸徳川史』(三笠書房)

最終更新:2020/09/26 17:00
アクセスランキング

今週のTLコミックベスト5

  1. 幼馴染は一卵性の獣~スパダリ双子とトロトロ3人生活~
  2. 今宵あなたとひたむき淫ら
  3. 水着をズラした彼のアソコは超XL~更衣室で肉食獣みたいに攻められ乱れて入ります!?~
  4. ニセモノの恋なので溺愛はいりません
  5. アソコのサイズが見えるようになったのですが!?~通常サイズがほとんどなのに会社の隣の彼がXL!?~
提供:ラブチュコラ
オススメ記事
サイゾーウーマンとは
会社概要
個人情報保護方針
採用情報
月別記事一覧
著者一覧
記事・広告へのお問い合わせ
プレスリリース掲載について
株式会社サイゾー運営サイト