天皇の“夜のお出かけ”事情に衝撃!? 「都市伝説」と化した大胆すぎる事件とは【日本のアウト皇室史】
皇室が特別な存在であることを日本中が改めて再認識する機会となった、平成から令和への改元。「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 前回まではこちら。
――これまで、4回にわたって秩父宮勢津子妃の著書『銀のボンボニエール』(主婦と生活社)から、妃殿下の生活を繙いてきました。戦前の皇族がたは、今よりも自由だったのでしょうか?
堀江宏樹氏(以下、堀江) 「自由」って解釈が難しい言葉ですね(笑)。少なくとも自由になる資産という点では今よりも多かったでしょうね。
ただ、皇族の方々は、護衛なしにはちょっとした外出もできないのでは? という話なら、天皇ご一家の場合、戦前でも三越などのデパートに女官や侍従を送って、代理で、それとなく買い物してもらうというのが基本だったようです。(『椿の局の記』など)。やはり女官や侍従は、俗世の者とは異なる空気をまとっているものらしく、店側にはバレバレだったようですが(笑)。
そういう一方で、天皇ご一家以外の皇族ということになると、行動の自由度は一気にあがり、宮妃がご自分でデパートにお買い物もよくあったようです。戦前に美貌の宮妃として有名だった、梨本宮伊都子(なしもとのみや・いつこ)妃の日記を拝読していると、好きな歌舞伎俳優に三越ですれ違ったから、ワクワクしたとかそういうことが書かれていますね。
――なるほど。立場によって、外出の自由度もだいぶ変わるのですね。男性皇族のお出かけ事情どうだったのでしょうか?
堀江 さきほど天皇家の方の場合は買い物ひとつとっても代理を立てていた……というようなお話をしましたが、男性の方、それも“夜”のお話となると、ちょっと別なのかもしれません。
などというと、また意味深な感じですが、皇太子時代の大正天皇が、ワイン1本おみやげに、(親戚である)朝香宮家にふらっと出かけていった、という逸話があるのです。