【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

吉野家・松屋・すき家、「朝食(朝定食)」ランキング! 390円の「魚メニュー」が高評価を獲得のワケ

2020/09/11 21:00
川村郁子(管理栄養士)
Wikipediaより

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

吉野家・松屋・すき家「朝食メニュー(朝定食)」比較

 ここ最近、ファストフード店で“朝食”の需要が増えているといいます。長引くコロナ禍で、夜間の営業時間短縮が求められる一方、朝の営業は通常通り行えることもあって、“朝型”にシフトする店も増えているとか。中でも牛丼チェーン店は、ごはんを中心とした和風の朝定食が豊富で、人気が高まっているといいます。そこで今回は、大手牛丼チェーン「吉野家」「松屋」「すき家」の朝食メニューを、管理栄養士の川村先生に栄養的視点からランキング形式で紹介してもらいました。

――この連載でも朝食については何度か取り上げていますが、あらためて「朝食を摂るべき理由」と「朝食を選ぶときのポイント」を教えてください。

川村郁子先生(以下、川村) 朝食だけでなく、1日3食を決まった時間に食べることが大切です。朝食だったら、午前中の脳や体の活動に必要な栄養素を補う、重要な役割を果たします。さらに、規則正しく同じ時間帯に食事をして体にスイッチを入れることで、「概日リズム」と呼ばれる体内時計を整える役割もあるので、3食きちんと摂ってもらいたいですね。

 その上で、朝食を選ぶときのポイントは、活動に必要なエネルギー源となる炭水化物やタンパク質、代謝に関与するビタミンやミネラル、さらに、便通に関わる食物繊維などの栄養素をバランスよく補いつつ、脂質を控えめにすることです。今回紹介する牛丼チェーン店の朝食メニューは和定食が多く、ごはんを中心に、おひたしや豆腐、卵、煮物、焼き魚といった、シンプルで油を使わない調理法のおかずがバランスよく添えられています。また、納豆や海藻類、野菜など、食物繊維を多く含む食材を組み合わせやすいというメリットもあるので、和定食はとても優秀な朝食といえるでしょう。


――しかし、朝から食べるには、定食だとちょっと量が多いような気がします。朝食の摂取カロリーは、大体どのくらいが理想なのでしょうか?

川村 成人女性の場合だと、朝食の摂取カロリーはだいたい500kcalくらいを目安に、運動や活動量に応じて増減するといいでしょう。夜と比べて朝は代謝がいいので、朝食こそしっかりと食べてほしいですね。とはいえ、食べすぎはもちろんカロリーオーバーの原因になりますので、「朝はしっかり、昼は普通、夜は軽め」といった感じで、1日のトータルで量を調整していきましょう。

 一方、牛丼チェーンの朝食メニューは全体的にごはんが多めで、必然的に炭水化物量も増えやすいです。ほとんどのお店でごはんの量を選ぶことができるので、気になる方は「並盛」以下にするといいかと思います。

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